1995 Fiscal Year Annual Research Report
有限体上での多次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号に関する研究
Project/Area Number |
07650450
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
汐崎 陽 大阪電気通信大学, 情報工学部, 教授 (40103345)
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Keywords | 誤り訂正 / 誤り制御符号 / リ-ド・ソロモン符号 / 多次元フーリエ変換 / 訂正能力 |
Research Abstract |
通信システムにおいて広く用いられているリ-ド・ソロモン符号の一般化として,研究代表者は,有限体の上でn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号を提案した.これにより,有限体の位数を一定にして符号長の長い符号を作ることができる.このn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号の訂正能力,符号化率等,符号の特性を調べ,同じ有限体の上で構成されるBCH符号との比較を行った. 有限体GF(q)の上で構成されるn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号と,同じ有限体GF(q)の上で構成される符号長のほぼ等しいBCH符号とについて,符号化率(情報記号数/符号長)と符号長に対する最小距離の割合(最小距離/符号長)の関係を調べた.その結果,符号化率が大きい場合にはBCH符号の方が最小距離が大きく,符号化率が小さい場合には有限体GF(q)の上で構成されるn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号の方が最小距離が大きくなることがわかった.有限体GF(q)の上で構成されるn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号の方が最小距離が大きくなる符号化率は,次元数2の場合0.3,次元数3の場合0.2,次元数4の場合0.1であった.BCH符号では,符号長の長い符号は最小距離を符号長の半分も取れなくなるのに対して,有限体GF(q)の上で構成されるn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号では符号化率を小さくすれば最小距離を符号長の半分以上に取ることができる.このことにより,有限体GF(q)の上で構成されるn次元フーリエ変換に基づく誤り訂正符号は,符号化率が小さくても最小距離を大きく取りたい場合に適した符号であるといえる. 研究成果については,現在まとめている段階でまだ発表するには至っていない.
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