1995 Fiscal Year Annual Research Report
畳込み符号における最適符号の効率的構成法に関する研究
Project/Area Number |
07650452
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
笹野 博 近畿大学, 理工学部, 講師 (00122052)
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Keywords | 畳込み符号 / 最適符号 / 計算機探索 / 重み分布 / 自由距離 |
Research Abstract |
畳込み符号は強力な誤り訂正能力をもつ符号であり、衛星通信の分野などで広く実用化されてりた。 適切な畳込み符号を構成する組織的な方法はいまだ知られておらず、膨大な数の符号の候補から計算機によって探索する方法が一般的である。本研究では次に示す探索法について考察を行った。 1.符号の集合全体を木構造としてとらえ、これを木探索することにより、最適符号の候補を効率的に決定できる新しい探索法を考案した。 2.従来の探索法で用いられた総当たりによる方法を改良し、明らかに性能の劣る符号を効率よく棄却することによって探索時間を大幅に短縮できる方法を考案した。 実用的にも重要な符号化率1/2の畳込み符号を対象とし、上記の方法を用いることによって最適符号の探索を行った。次に得られた結果を示す。 1.従来知られている最適符号は拘束長m=20までであったが、m=21について新しい最適符号が得られた。またm=22について部分的探索を行い、準最適な符号を見いだした。 2.最適符号として一般に自由距離最大の符号が選ばれるが、実用的な通信路においてはこれらが必ずしも最適であるとは限らない。中程度の品質の通信路を対象とし、このとき復号誤り確率が最小となる最適符号の探索を行った。この結果、m=15〜19においていくつかの最適符号が得られた。
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