コードレスパワー制御システムの開発に関する研究

1995 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 07650466
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 松木 英敏 東北大学, 工学部, 助教授 (70134020)
• Keywords: 非接触給電 / 電力伝送 / アモルファス磁性体 / 2次電池充電 / 人工心臓 / インプラント

Research Abstract

コードレスパワー制御システムの送電側コイル群について、各コイルの形状や配置についてまず検討を加え、逆並列となる接続法においてはコイル群近傍においてのみ通常の円形コイルを用いた場合に比べ1桁近く強い磁界分布が得られると同時にコイル直径程度以上離れれば磁界強度は速やかに減衰し、周囲の電磁機器に対するノイズ源とはなりにくい構造となる事を実験並びに計算によって示す事ができた。これは、基本的に開磁路構造となる非接触給電システムにおいて周囲への電磁的影響を低減できる事を示しており、その実現に向けて重要な成果の一つである。ついで、受電側を構成するカップリングトランスの構造について検討し、伝送電力量の値毎に適当な条件をみいだし、開磁路構造のトランスとしての設計指針を示す事ができた。
さらに、送電側は商用配電線との接続をまた、受電側はコンバータとの接続をそれぞれ念頭においたシステム設計を行い、数個の受電部を有するコードレスパワー制御システムに対する制御信号の送受方式を考案し、その動作を確認するとともに、100wを超える電力を効率95%以上で伝送可能である事を実験的に確かめる事ができた。
このことにより、コードレスパワー制御システムの実現に関する基本的な技術的課題は概ね達成されたと考えられ、今後は具体的な適用事例毎に開発を展開することが必要と思われる。

Research Products

• [Publications] J.Murakami: "Consideration on Cordless Power Station-Contactless Power Transmission System" INTERMAG 96 Conference Paper Abstracts. HP-14 (1996)
• [Publications] F.Sato: "Stable Energy Transmission to Moving Loads Vtilizing New CLPS" INTERMAG'96 Conference Paper Abstracts. HP-13 (1996)
• [Publications] 佐藤 文博: "ミアンダ型CLPSの構成と基礎特性" 日本応用磁気学会誌. 20. 発表予定 (1996)
• [Publications] 村上純一: "ミアンダ型CLPSの構成と位置ずれ伝送特性" 第19回日本応用磁気学会学術講演概要集. 23pB-8 (1995)
• [Publications] 佐藤文博: "家庭内実規模ミアンダ型CLPSの基礎特性" 第19回日本応用磁気学会学術講演概要集. 23pB-7 (1995)