1995 Fiscal Year Annual Research Report
垂直方向の地中電位差を利用した地震波の計測とウェブレット解析
Project/Area Number |
07650467
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 伸直 東北大学, 工学部, 助教授 (80005420)
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Keywords | 地震波 / 地電位差計測 / ウェブレット変換 / 垂直方向地電位差 |
Research Abstract |
地電位差測定法については種々の立地条件のもとで豊富な経験を積み,その成果を発表することが出来た(竹内,成田等:電気学会論文誌C分冊平成7年4月号)。さらに,これまで地震と電磁変動の関係を明確に示した観測は報告されていなかったが,地震波のP波変動から詩人波全体にわたる明確な地電位差変動波形を初めて得ることが出来るようになった(竹内,成田等:電気学会論文誌C分冊平成7年12月号)。 北海道東方沖地震の発生する約7時間前から地電位差に1秒前後の不規則に連続して発生したパルス変動は地震現象とは関係ないことを明確に示し,地震予知等を目的として地電位差信号を観測する場合には落雷電位標定図による検討が非常に重要かつ不可欠であることを明らかにした(竹内,成田等:電気学会論文誌C分冊投稿中)。いままでに報告されている地震の前兆現象に雷現象と思われるものが含まれている可能性があることを示している。 観測地点で深度0にもかかわらず地震波の伝播により地電位差変動波形が明瞭に記録できることが明らかとなった。このように,地中垂直電位差計測においては非常に大きな成果が得られている。今後,この現象の理論的な解析を行う予定であるが,これによりこの分野の新たな展開が期待される。 地震波による地電位差変動波形に対応する青葉山地区での地震動波形を,東北大学理学部地震予知・噴火予知観測センターの協力により提供を受けており,地電位差変動波形と合わせて,スペクトル解析とウエブッレト解析を進める予定である。
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Research Products
(2 results)