1995 Fiscal Year Annual Research Report
数値解と部分解の知識の融合による共通リヤプノフ関数問題の解決
Project/Area Number |
07650489
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 武彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60026359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒江 康明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (10153397)
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Keywords | リヤプノフ関数 / ロバスト安定性 / 線形行列不等式 / 数値解法 / 解析解法 / 二次形式 |
Research Abstract |
本研究で目的とするのは,二次形式共通リヤプノフ関数問題を数値的な側面と解析的は側面の両方向から明らかにし,両者から得られた知識の融合により完全な解決を目指すことである。以下,各々について今年度で得られた成果を要約する。 1.数値解法 二次形式共通リヤプノフ関数問題は,数値的にはLMI(線形行列不等式)として定式化され,数値解を得ることが可能である。今の場合,様々な多くの数値解を求める必要があるため,LMIの種々の解法について比較検討を行った。その結果,この問題では内点法が比較的効率の良い解法であることが判明した。この結果に基づいて現在のプログラムの更なる充実を図っている。 2.解析的検討 報告者らすでに共通リヤプノフ関数をもつシステムクラスの部分クラスの一つを得ている。この結果を利用して,部分クラスの拡大をはかった。直観的には,この部分クラスに“近い"システムクラスもやはり共通リヤプノフ関数をもっているといってよい。このことを数式化したものである。さらに,低次元のシステムに対して問題の解決を試みた。これによれば,たとえ2次元のシステムについても完全に解ける訳ではないが,いくつかの特別な場合には解が得られることが判った。 以上,1.については数値解法の中で効率の良いものがルーチンとして整備され,求解経験を積むための基礎が固められたが,2.についてのそれに対応した進展がみられていないといえる。
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[Publications] Yoshihiro Mori: "Coosses of Discrcte Linear Systems Having Common Quadratic" Proc of 1995 American Control Confeuce. 3364-3365 (1995)
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[Publications] 森 禎弘: "不確かな離散時間線形システムの二次安定性と安定化" 電気学会論文誌C. 115-C. 1291-1296 (1995)