1995 Fiscal Year Annual Research Report
多角形区間演算を用いたロバスト制御系のCADに関する研究
Project/Area Number |
07650494
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 有三 神戸大学, 工学部, 助教授 (80111772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 聖治 神戸大学, 工学部, 助手 (50252789)
羽根田 博正 神戸大学, 工学部, 教授 (10031113)
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Keywords | ロバスト制御 / 多角形区間演算 / 安定性 / PID制御 / パラメトリック安定性 / 計算機援用設計 |
Research Abstract |
本研究では、多角形区間演算(PIA)を用いたロバスト制御仕様を満足する制御系の解析・設計の為の計算機援用解析・設計(CAD)システムを作成することを目的としており,本年度は以下の研究を主に行った. 1.値集合の推定の精度の改良. (1)PIAの改良.従来から提案してきた凸多角形の集合上のPIAを改良し,必ずしも凸でない多角形の集合上の多角形区間演算(以下,NPIAと呼ぶ)を考案し,そのインプリメントを行った.これは,和に関しては,値集合の外部境界で囲まれた領域を算出し,積と逆集合に関しては,その値集合の外部境界で囲まれた領域のε近傍に含まれるような多角形を計算するものである. (2)PIAを用いたゲイン余裕の算出.NPIAを用いる場合は値集合の精度については問題がないが,計算に時間が要するので,場合によってはPIAを用いる方が効率的である.PIAを用いる場合は,領域分割を行う必要があるが,これに関して従来より効率のよい分割方法を考案した. 2.CADシステムの開発. (1)設計ルーチンの整備.ロバスト根軌跡法,周波数応答を用いたPID制御器の設計ルーチン(会話的に行うもの,及び,仕様を関数で与え,自動的に計算するものの2種類)の作成を行った. (2)入出力インターフェースの改良.従来は,制御系の伝達関数などを人間が計算したものを記述する必要があったが,これをシステムの要素の関係を記述するだけで自動的に必要な関数を計算するようにした. なお,本研究で得られた成果は口頭で発表済みであり,現在投稿中のものと投稿準備中のものもある.
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[Publications] 太田有三: "多角形区間演算を用いたゲイン余裕の算出" システム制御情報学会論文誌. 8. 212-221 (1995)
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[Publications] 和田光代: "多入出力ル-リエ系のパラメトリック絶対安定-ポポワ型条件と多角形区間演算によるその判定-" 計測自動制御学会論文誌. 31. 1329-1335 (1995)
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[Publications] Yuzo Ohta: "East Solving of Exclusion Problem of Value Sets of Multi-Linoar functions v/a PIA" Proc. of ECC '95. 3015-3020 (1995)
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[Publications] Teruyo Wada: "Parametric Absolute Stability of Lure Systems" Proc. of CDC '95. 1449-1454 (1995)