1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
溝尻 勲 立命館大学, 理工学部, 教授 (40020127)
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Keywords | 超音波心臓断層像 / 心筋運動 / 局所相対的オプティカルフロー / 運動ベクトル / 写像・逆写像 |
Research Abstract |
2枚の画像を用いて画像上の運動ベクトルを推定する方法として、勾配法によるオプティカルフロー法が従来からよく用いられている。 この勾配法によるオプティカルフローの基本式を、時変曲線座標系において詳しく検討し、このオプティカルフローの基本式の形が座標系の採り方に依存せず保存されることを導いた。 このことによって、採用する任意の時変曲線座標系上で、同一の式を用いてオプティカルフローが算出可能なことを示し、これを局所相対的オプティカルフローとして定義した。 この局所相対的オプティカルフローは、関心領域内のみのフロー計算で十分であるから従来のオプティカルフロー推定に比べて計算量を著しく低減できる。のみならず、従来関心領域全体の運動によって隠蔽されて観測不可能であった局所的な運動をも推定することが可能となった。 本法を超音波左室心臓断層像に適用した。すなわち、2つの心筋辺縁からの相対的距離を表すパラメータと極座標系の偏角を座標軸とする時変曲線座標系上で局所相対的オプティカルフローの算出が可能であることを示した。 一方、近年開発されたtagged MRI画像は、心筋上に tag を打ち込むことによって直接心筋の局所的運動を観察することが出来る。しかし、MRI画像においては、時間の経過とともに、tagが消散する。 このtagの消散の影響を受けないオプティカルフロー推定法を開発した。この結果は超音波心臓断層像において推定されたオプティカルフローのキャリブレーション値として有用である。
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