1996 Fiscal Year Annual Research Report
鉛直動を考慮したRC橋脚の損傷メカニズムに関する研究
Project/Area Number |
07650545
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Research Institution | Kobe university |
Principal Investigator |
高田 至郎 神戸大学, 工学部, 教授 (40027280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 騰雁 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (50263398)
森川 英典 神戸大学, 工学部, 助教授 (70220043)
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Keywords | 鉛直地震動 / 損傷 / 鉄筋断の落とし / 地理情報システム / 形状関数 / 個別要素法 / 応答スペクトル / 橋脚 |
Research Abstract |
本研究は,鉛直動成分が非常に大きい地震動を対象として,RC橋脚の損傷・破壊メカニズムの解明を目的とするものである.本年度は以下のような実績が得られた. 1.地理情報システムを用いて,地形・地質の地域分布による地震動特性を評価し,形状関数を用いた地震動の補間手法を提案した.解析結果から,求めた地震動の分布と震度分布が一致することが分かった. 2.クラックモデルを考慮できる非線形有限要素法プログラム開発して,兵庫県南部地震で倒壊したピルツ-橋脚を解析対象として,クラック発生後の橋脚の損傷と倒壊のメカニズムを検討した。 3.上部工,下部工,支承から構成される橋梁システムに基礎構造と地盤をも考慮して,その動的相互作用を考慮した橋梁全体系を解析対象として,橋梁全体系の橋脚の損傷に与える影響について考察を行った 4.RC橋脚の損傷・破壊を検討するために,本研究では個別要素法解析プログラムの開発を行った。個別要素法の最大の特長は構造物の損傷から破壊までの進行状況を追従し,モニタリングできる。その要素間の物性値決定方法を検討するために,鉄筋コンクリートのセン断実験を行い,解析手法の妥当性について検討した。 5.兵庫県南部地震により甚大な被害を受けたピルツ高架橋の被災メカニズムに迫るため個別要素法を用いてモデル化を行い,橋脚破壊のシミュレーションを行った。その結果,ピルツ高架橋の倒壊に至る過程を追跡することができた。さらに橋脚損傷に与える影響のパラメータについても検討した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 高田至郎: "Analysis of compression failuture of R.C.by the modified DEM" Earthquake Resistant Engineering Structures. 1. 429-438 (1996)
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[Publications] 高田至郎: "GISを用いた兵庫県南部地震における橋梁の被災要因分析と耐震診断のシステム化" 土木学会第2回阪神・淡路大震災に関する学術講演会論文集. 2. 227-234 (1997)
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[Publications] 高田至郎: "個別要素法を用いた1995年兵庫県南部地震の阪神高速3号神戸線高架橋被害シミューレーション" 土木学会第2回阪神・淡路大震災に関する学術講演会論文集. 2. 219-226 (1997)
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[Publications] 高田至郎: "Study on Cracking of RC Bridge Piers Related With the Failure Mechanisms Caused by the Effects of the 1995 Great Hanshin Earthquake" 土木学会第2回阪神・淡路大震災に関する学術講演会論文集. 2. 279-286 (1997)
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[Publications] 高田至郎: "Fracture Analysis of a Concrete Beam" Forth Inter.Conference on Civil Engineering. (1997)
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[Publications] 高田至郎: "Modeling of Reinforcement Using the D.E.M.for Failure Monitoring of R.C.Structures during Earthquake" Forth Inter.Conference on Civil Engineering. (1997)