1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650559
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Research Institution | TOYOTA NATIONAL COLLEGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
桜井 孝昌 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (80024298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
忠 和男 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (20141898)
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Keywords | ダクティリティ / コンクリート充填 / 箱形断面橋脚 / 繰り返し載荷実験 / 弾塑性有限変位解析 |
Research Abstract |
本研究は薄肉角形断面鋼製橋脚を対象として、コンクリート充填のダクティリティに及ぼす影響を検討したものである。研究方法としては、実験と数値解析を行両者の結果を比較した。さらに、阪神大震災で被災した橋脚の崩壊シミュレーションを行い、崩壊形状より崩壊特性を検討した。 実験に用いた供試体は実橋脚に使用されているサイズの縮小モデルを選び幅×幅×板厚×長さ=200×200×2.2×900とした。これらの供試体は補剛リブを有するものとし、付加条件として、点検孔を有するものとそれを有しないものの両者を選んだ。載荷は30tonf疲労試験機を用い、単調載荷と静的繰り返し載荷を行った。載荷実験では一端固定とし、他端に死荷重に相当する一定軸力の元で繰り返し横方向力を作用させた。 一方、実験に対応する条件で数値解析を行った。解析は弾塑性有限変位解析で行い、実験結果と比較した。さらに、阪神大震災で被災したコンクリート充填角形断面鋼製橋脚の数値解析を行い、解析結果と崩壊形状を比較した。 実験結果と解析結果の比較においては、解析結果の最大荷重が実験結果のそれより、10%程度大きな値となったが、荷重-変位曲線の形状は良く一致しており、数値解析の実構造に対する適用は信頼がおけるものと判断できる。 コンクリート充填の効果は充填しないものに対して最大横荷重で25%程度の増大が見られ、ダクティリティ性能も向上していた。
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