1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650648
|
Research Institution | Hakodate National College of Technology |
Principal Investigator |
蘆立 徳厚 函館工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (70001237)
|
Keywords | 消毒 / 紫外線 / 指標細菌 / 被ストレス細菌 |
Research Abstract |
汚染された水道原水を塩素消毒すると、クロロホルム等の発ガン物質が生成することが判明してから、代替消毒法の検討が緊急の課題となっている。筆者は、代替消毒法の一つである二酸化塩素消毒についてすでに検討を加え、若干の知見を得ている(平成4年度科研費、一般研究(C)、課題番号04650503)。今年度の研究では、有害副生物を発生しないといわれている紫外線消毒法を中心に、塩素消毒や二酸化塩素消毒を対比させながら検討を進め、以下の新たな知見を得た。 1 紫外線消毒法は、きわめて短時間で高率の微生物不活化が可能で、二酸化塩素や塩素が数分から数十分の接触時間を必要とする不活化率に達するのに、数秒から数十秒の処理時間で十分である。 2 ある不活化率を得るための照射量(μW・sec/cm^2)が細菌毎にほぼ一定なので、消毒工程を照射量で制御することが可能である。 3 紫外線強度は、350〜800μW/cm^2の範囲で、強度が増すにつれて生存率も低下するが、それ以上の強度では生存率の停滞や上昇が観察された。 4 水層厚と生存率の関係は、半対数グラフ上でほぼ直線となった。このことは効果的な消毒のためには、水を薄く流すか、水を紫外線ランプに近接させることが重要であることを示している。 5 消毒法の効果を判定する指標細菌としては、塩素や二酸化塩素の場合と同様に、有機栄養細菌や一般細菌が望ましいが、ふん便汚染指標細菌についてはその被ストレス細菌が望ましいという結果が得られた。
|
Research Products
(1 results)