1995 Fiscal Year Annual Research Report
不確定地盤との連成を考慮した建築構造物のハイブリッド逆定式化による性能最大化設計
Project/Area Number |
07650659
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
竹脇 出 京都大学, 工学部, 助手 (20155055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桝井 健 京都大学, 工学部, 助手 (60263109)
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Keywords | 逆問題 / ハイブリッド逆問題 / 構造物-地盤連成系 / 一信頼性設計 / 性能設計 / 設計用地震動 |
Research Abstract |
本研究の目的は,不確定性のレベルが高い地盤特性および設計用地震動のレベルを確率量として扱い,建築構造物の地震外乱に対する力学性能(構造物レベルおよび部材レベルにおける剛性,強度,エネルギー吸収能力)を,経済性とのトレードオフを通じて最大化するための確率論的設計法を開発することにある。本年度における成果は以下の通りである。 1.レベル2地震動に対する限界状態評価の準備として,Normal-bilinear履歴型復元力特性を有する基礎固定せん断型構造物モデルについて,スペクトル適合地震動群に対する非弾性応答の近似上界値評価法を開発した。 2.構造物と地盤の動的相互作用効果(特に慣性による相互作用)を考慮したモデルの代表モデルとして,振動数非依存型ばねで支持された鋼構造骨組を取り上げ,レベル1地震時の限界状態に対する制約条件の満足度を「不満足度関数」を用いて統一的に表現する方法を展開した。構造物総重量についても同様の不満足度関数を導入し,最終的に制約条件の満足度を性能レベルの尺度と見なすことにより,経済性を含めた多目的最適設計問題を構成した。 3.1次固有周期・1次固有モードを主制御パラメターとし,独自の「増分型逆問題定式化」に基づく組織的な部材剛性変更アルゴリズムと,上記限界状態に対する応答レベル評価手法を組み合わせ,最大不満足レベルを最小化(性能最大化)する設計解を見いだす方法の基本的部分を展開した。 次年度以降で,応答スペクトルのばらつきおよび地盤特性のばらつきに起因する応答特性のばらつきを確率有限要素法的取り扱いにより求める方法を展開する予定である。
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Research Products
(1 results)