1995 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリート充填円形鋼管柱における拘束効果の定量的評価に関する研究
Project/Area Number |
07650664
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
崎野 建治 九州大学, 工学部, 教授 (70037985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蜷川 利彦 九州大学, 工学部, 助手 (90237769)
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Keywords | コンクリート充填鋼管 / 径厚比 / 超高強度コンクリート / 高軸力 / 靭性 / 許容応力度設計法 / 降伏比 / 高張力鋼 |
Research Abstract |
本年度実施した実験により以下の知見が得られた。 ほぼ予想された結果 1.中空鋼管として使用した場合はFCランクとみなされるような径厚比(D/t=100)を有する40キロ鋼鋼管に、普通強度(240kg/cm^2)と高強度(400kg/cm^2)のコンクリートを充填したコンクリート充填円形鋼管柱の曲げ性状は、ほぼ満足のいくものであるが、超高強度(800kg/cm^2)のコンクリートを充填した柱の場合は、通常のRC柱と同じく、高軸力下では靭性に乏しいので注意を要する。 2.中空鋼管として使用した場合はFCランクとみなされるような径厚比(D/t=53)を有する60キロ鋼鋼管を用いた柱は、超高強度のコンクリートを充填した場合でもほぼ十分な曲げ靭性を有する。 予想外の結果 3.コンクリート充填円形鋼管柱は、相当径厚比が大きくなった場合でも変形能力があるものと(実験データが乏しいにもかかわらず、既往の実験結果を外挿して)期待されていたが、現行の許容応力度設計法における40キロ鋼中空鋼管の径厚比の制限値であるD/t=100の鋼管を用いる場合は、靭性に乏しい場合もあることが分かった。 4.60キロ鋼の鋼管を用いる場合は、鋼管素材の降伏比が0.90と高いため、曲げ終局強度が確認できた直後にエンドプレート部との溶接部で破断する試験体が(7体のうち)3体あった。高張力鋼を用いる場合は溶接方法や接合部の詳細設計等に注意を要する
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[Publications] 小松慎二,蜷川利彦,崎野建治: "コンクリート充填円形鋼管短柱の中心圧縮性状に関する解析的研究" 日本建築学会研究報告中国・九州支部. 第10号・I. (1996)
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[Publications] 崎野建治,蜷川利彦,松本勝憲: "コンクリート充填鋼管短柱の中心圧縮性状に関する研究ハイブリッド構造に関する日米共同構造実験研究の実験結果について(その1)" 日本建築学会研究報告中国・九州支部. 第10号・I. (1996)
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[Publications] 崎野建治,蜷川利彦,松本勝憲: "コンクリート充填鋼管短柱の中心圧縮性状に関する研究ハイブリッド構造に関する日米共同構造実験研究の実験結果について(その2)" 日本建築学会研究報告中国・九州支部. 第10号・I. (1996)
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[Publications] 蜷川利彦,崎野建治,小松慎二,石出一郎: "コンクリート充填円形鋼管柱の中心圧縮性状に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 第18号. (1996)
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[Publications] 崎野建治,蜷川利彦,松本勝憲: "コンクリート充填円形鋼管柱の曲げ性状に関する研究" コンクリート工学年次論文報告集. 第18号. (1996)