1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650694
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
須川 修身 東京理科大学, 総合研究所・火災科学研究, 講師 (60162856)
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Keywords | 噴出火炎 / 風 / 無次元発熱速度 / フル-ド数 / トラジェクトリー |
Research Abstract |
実験装置および条件:底面75cm×75cmで高さ2.5mの模型建物を耐火不燃材料で作成した。その中央部分に奥行き10cm高さ10cm幅50cmの模擬火災室を設置した。この火災室の奥壁は垂直の燃焼面を持つガスの拡散火災バーナーによって構成した。窓に相当する開口部は高さ10cmとして幅を5cm、10cm、20cm、の3種類、および開口部高さ5cmで幅を20cmのものとし計4種類のアスペクト比を設定した。吹き出し風洞を設置し、開口部に対して側方から外部風を与えた。外部風は0cm/sec,20cm/sec,40cm/sec,および100cm/secとした。火源規模は1.5kW,3.0kW,おおび4.5kWとした。 実験結果:窓開口部から噴出した火災熱気流は浮力のために上昇する。壁面側から熱気流に対して雰囲気空気の流入は抑制される、その反対側の気流面には雰囲気空気の巻き込み(entrainment)が生じ、気流全体としては壁面側に押し付けられるようになり、主たる軌跡(trajectory)は放物型を描いた。このトラジェクトリは外部の側方風を受け、風速に応じて下流側へ傾斜した。この傾斜角度は、気流の持つ浮力と外部風の慣性力の比で決定されるとしたモデルを考えられ、熱気流の傾き角度は、tanφ∝(Inrtia)/(Buoyancy)∝(1/2・ρ・u^2・L・W)/(ρ・(T_f/T_∞・g・L・D・W)と書ける。これらを無次元化して表現したフル-ド数Fr=V/√<gD>および無次元発熱速度Q^*≡Q/ρ_∽・Cp_∽・T_∽・√<gD>・D^22とによって記述すれば、tanφ∝Fr/Q^*となる。この傾斜角度は窓開口アスペクト比(高さと幅の比率)によっても影響を受けるはずであるが、10cmx20cmの開口の場合と、10cmx10cmの開口とでは大きな差が見出せなかった。この理由の1つは、垂直火源面の幅が10cmであったために、開口部を変化させても実質的な噴出熱気流の幅には変化が生じなかったためと考えられる。この点は、継続して行う次年度で、火源面を開口部相当幅と同じくして確認する。
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Research Products
(1 results)