1997 Fiscal Year Annual Research Report
コンピューターによる数理的都市景観評価手法開発の研究
Project/Area Number |
07650712
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
飯塚 英雄 京都府立大学, 人間環境学部, 教授 (30232135)
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Keywords | 都市景観 / コンピューター・グラフィックス / 三次元モデリング / 地形モデル / 可視 / 評価手法 |
Research Abstract |
前年度に続き、コンピューターグラフィックス(CG)手法による都市景観評価手法の開発・改良を進め、前年度までの3次元地形・建物とCG手法による視覚対象の量的評価法に加えて、カメラによる実写画像とCG用3次元データを関連づけ、特定の視点場(例えば借景庭園やガイドブックなどで知られる地点)から見える地形メッシュの位置を効率よく特定する手法を開発した。先の手法および新しい手法の効果について、高速ワークステーションを用いて、いくつかの可能性を検討した。(1)現在の建物の状態で、山のどこの地点が観光客や市民からよく見られているかを示す地図を作製することができる。(2)観光地などから山が見える状態を保つために、視点場と視対象の間の地域の制限高さを割り出すことが可能である。(3)主要な道筋から見える自然景観の可視量(山腹の可視部分の立体角や稜線の可視部分の角度など)をCGモデルによって計測できる。これによると、例えば可視量を先に決めて周辺建物の制限高さを指定することができる。 本研究では、都市における景観評価手法の開発とその効果の確認を行ったが、今後さらに(1)視点場と視対象の間の視線空間を都市全域での計量化地図化、(2)GISの手法を応用して、この景観可視図と従来の都市計画図などと重ね合わせる手法の開発、などが必要と思われる。
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