1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650717
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
西出 和彦 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (80143379)
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Keywords | 指示代名詞 / パーソナルスペース(個体空間) / 姿勢 / スケール / 空間 |
Research Abstract |
指示代名詞コレ、ソレ、アレの使い分けによる指示領域を人間のまわりの空間の意味を読み取る一つの方法と考え、実験により被験者の指示領域の3次元的構成を求め、姿勢による違い、他者の存在や混み合いによる影響、空間の大きさ・形状による影響、開口部や間仕切り等による影響を検討した。 本年度の成果は以下のとおりである。 1.指示領域は条件によりその大きさや形状が変化するが、立位・非限定空間における指示領域が基本であり、条件による変化はそれのバリエーションといえ、姿勢、空間のプロポーション、他人の存在等指示領域を変化させる条件を人間心理・行動の立場から意味付けることができた。 2.いわゆるパーソナルスペースや他の人間の知覚特性と比較し、合わせて考えると、指示領域は立体的な空間スケールの物差しになりうるという確証を得た。 3.立位および臥位について非限定空間における3次元指示領域を求めた。臥位の指示領域は立位に比べると狭く、動作のしにくさ等、臥位という姿勢の特異生が性格付けられた。 4.室空間の大きさ、形状の変化、同容積でのプロポーションの違いにおける指示領域を求めた。指示領域は室空間の水平方向の変化に影響を受けやすく、垂直方向の変化に影響を受けにくいことがわかった。 5.床レベル差、開口部のある空間における指示領域の大きさ・形状の変化を求めた。 6.臥位について他人がいることによる影響と他人の位置による違いについて実験を行い、他人の存在、他人との距離により指示領域が変化することを確認した。
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