1995 Fiscal Year Annual Research Report
高齢化社会における在宅福祉の条件整備のための住宅改善に関する研究
Project/Area Number |
07650725
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
馬場 昌子 関西大学, 工学部, 助手 (20067739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 智子 大阪府立看護大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70271476)
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Keywords | 高齢化社会 / 在宅福祉 / 住宅改善 / 保健婦 / 理学療法士 / 作業療法士 / 建築士 / 住宅改造助成制度 |
Research Abstract |
研究成果は概ね以下の通りである。 1.住宅改善に関る各職能集団の連携策に関するアンケート調査・・・・・分担者:馬場昌子 大阪府下の下記調査対象者に対し、住宅改善に対する取組みの実態について、郵送調査を実施。 調査対象:大阪府保健所及び市町村保健婦、府作業療法士会員・理学療法士会員のそれぞれ1/3の抽出、府下住宅改造助成事業実施担当窓口全員 主要調査項目:改善実施者の概要、改善実施過程、保健・医療・建築・福祉の協力内容、協力困難な点、コーディネート業務、家庭訪問実施状況、改善費用、改善内容、改善実施上困った点等 明らかにする点:保健・福祉・医療・建築の連携の方法、及び、相互の役割の明確化 調査時期、回収状況:平成7年10,11月、有効回答件数として、保健婦239件(回収率67%)、作業療法士51件(28%)、理学療法士97件(43%)、自治体窓口24件(72%)を得た。 結果:全般的にみると、保健・医療領域における住宅改善の取組み経験者は少なく、回収率の低さの一因でもある。しかし、過去3年をみる限り、どの分野も年々住宅改善に関わる率が増大している。また、それぞれの職能集団が関わった住宅改善の内容について、個別改善事例の比較検討からは、改善費用の妥当性、改善内容と改善効果の関係性、各職能間の連携策の妥当性、等において、十分な検討がなされていない段階、すなわち、各分野の人々が手さぐりで住宅改善に取組み始めている段階であるという実態が浮かび上がった。一方、建築士参加の事例が少なかった。なぜ、建築士集団が住宅改善に取り組めないのかが今後の検討課題として残った。 2.住宅改善実施のための実践的研究・・・・・分担者:中田智子・・・・・平成8年度の継続研究である。 保健婦の地域保健活動と協力し、障害高齢者を対象に住宅改善実施のためのケーススタディを行った。 協力者:府下住宅改造助成モデル事業に取り組む自治体保健婦および建築士、 明らかにする点:住宅改善ニーズの顕在化、即ち、住宅改善の必要性を認識し、住宅改善を実施する上で、高齢者及びその家族が抱えている問題の究明を目的とし、5ケースを検討中である。
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