1995 Fiscal Year Annual Research Report
FeRh規則合金に於ける磁気的グラニュラー相の巨大磁気抵抗
Project/Area Number |
07650755
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
森田 博昭 山形大学, 工学部, 教授 (50005914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 雄二 山形大学, 工学部, 助教授 (00007030)
林 成行 山形大学, 工学部, 教授 (80005868)
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Keywords | 鉄-ロジウム合金 / 磁気抵抗 / 磁気的グラニュラー構造 / 磁気相転移 / 相図 |
Research Abstract |
興味ある結果が得られた。Fe-Rh合金の磁気相転移に伴う大きな電気抵抗変化は、1次転移に起因しているために、履歴が大きく応用に結び付けることが困難であると考えられていた。しかし、転移の途中の状態に於ける磁場による抵抗変化は、履歴が小さく可逆的であるために、十分利用可能であることが分かった。 この磁気抵抗の原因を解明するために、冷間圧延したFe_<47>Rh_<53>合金に色々な熱処理を加え、電気抵抗の磁場存在性を調べた。その結果、磁気相転移の途中における磁区構造は、反強磁性相と強磁性用がグラニュラー状態に混合した状態であり,磁器抵抗は磁気相境界でのスピン依存散乱に起因している可能性の高い事が明きらかとなった。そのために、磁気抵抗の磁場依存性はグラニュラー合金のものと良く似ている。 大きな磁気抵抗を得る研究では、冷間圧延したFe_<47>Rh_<53>合金について、磁気抵抗変化率の温度依存性を調べた。その結果、冷却過程の強磁性相から反強磁性相への転移過程のちょうど中間において、磁気抵抗効果が最も大きくなる事が明きらかとなった。今回の研究では、6、8kOeの磁場で最大4、4%の抵抗変化が得られた。また、磁気抵抗効果の組成依存性を調べたところ、約51at%Rhの組成に於いて、磁場による抵抗の変化率が最大となることも分かった。 以上の結果は、7年秋の日本応用磁気学会で発表され、論文特集号(Vol.20,No.2)に掲載される。 今後、添加元素や熱処理の効果を調べる事によって、更に大きな磁気抵抗効果を得る事が出きるものと期待している。
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