1996 Fiscal Year Annual Research Report
フェライト/オーステナイト界面移動に及ぼす含金元素のミクロ偏折の効果
Project/Area Number |
07650756
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
榎本 正人 茨城大学, 工学部, 教授 (70241742)
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Keywords | 針含金 / フェライト変態 / TTT-曲線 / 界面偏折 / 局所平衡 / パラ平衡 |
Research Abstract |
フェライトの形態のTEM観察とRE-TEM解析 前年にフェライト変態開始曲線(TTT)を測定し、ベイ温度を〜560℃と推定した。今年度はTEM観察によりベイ温度以下の等温保持によって生成した組織はフェライトの等軸粒からなり、フェライト内部および界面に炭化物の折出は見られないことを確認した。FE-TEMにより、フェライト/オーステナイト(観察時にはマルテンサイトに変態している)界面の組成分析を行った。ばらつきはあるものの、平均濃度の2倍以上のMo濃度が観察された。Mo濃度は保持時間とともに増加する傾向が見られた。 界面偏折効果の理論的な解析 Moの偏折量が一定と、時間とともに単調に増加するとした場合について、フェライト/オーステナイト界面の移動をシミュレートする方法を考察した。偏折(界面内の拡散)による自由エネルギーの低下を取り入れることによって、変態停留(stasis)を説明できると考えられる。
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