1996 Fiscal Year Annual Research Report
ガスデポジション法による傾斜構造耐熱チタン基複合材料の開発
Project/Area Number |
07650823
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
丹羽 直毅 工学院大学, 工学部, 教授 (30011208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敏之 工学院大学, 工学部, 教授 (90206508)
塩田 一路 工学院大学, 工学部, 教授 (90255612)
岸 輝雄 東京大学先端科学技術研究センタ, センタ長 (40011085)
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Keywords | 傾斜材料 / チタン / TiAl / 高比強度 / 金属間化合物 / 耐熱材料 |
Research Abstract |
TiAlは、その強度が温度の上昇と共に増加するという、いわゆる正の強度の温度依存性があり、最高使用可能温度は1000℃、加えて耐酸化限界温度も900℃を越えることから、軽量耐熱チタン材料としては最も期待されている。ただ、室温での延性が十分でなく、これがこのTiAl単体での耐熱用構造材料としての実用化を阻む最大の原因になっている。 本研究では、低温側をTi合金、高温側表面を金属間化合物TiAlとし、この間の組成を連続的に変化させ、TiAlの低延性とTi合金の耐熱性の不足を相互に補完し、かつ接合部材にみられる熱応力を緩和することのできるTi合金/TiAl傾斜構造耐熱部材の開発を目的としている。 本実験に使用するガスデポジション装置(以下GD装置)は微粒子が生成される2つの微粒子生成室1および2、微粒子が積層される微粒子積層室、その間を連結する搬送管、真空排気系、材料加熱系および基板制御系から構成されている。加熱系は、Ti用にアーク加熱、Al用に抵抗加熱を用いている。また、搬送媒体としてヘリウムガスを用いている。 昨年度の研究において、GD装置を用い積層条件を検討した結果、材料を加熱する電力の調節により、微粒子の積層速度を調節できることが明かとなった。今年度の研究では、抵抗加熱装置の改良により積層速度の制御性を高めることが可能となり、任意の混合比でTiとAlを混合することが可能となった。また、積層した試料の積層厚さ方向、積層面方向の性状と積層条件との関係に関しても有益な知見が得られた。
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