1996 Fiscal Year Annual Research Report
液相インサート金属拡散接合法によるアルミニウム合金基複合材料の接合に関する研究
Project/Area Number |
07650830
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
桃野 正 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (10002940)
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Keywords | 拡散接合 / TLP接合 / インサート金属 / 異種金属 / 複合材料 / 等温凝固 |
Research Abstract |
[目的]SiC粒子を強化相としAC3A合金をマトリックスとして複合材料と、AC3A合金とを、純Cu箔をインサート材として拡散接合し、最適接合条件および接合機構を検討することを目的とした。 [方法] 1.複合材料には市販のSiC粒子強化AC3A合金を用い、AC3A合金は溶製した。接合用試料形状はφ12×20nmとし、突き合わせ接合した。 2.インサート材として用いたCu箔の厚さは3.0および10μmの2種類を用いた。 3.接合界面におけるインサート材の溶解挙動を明らかにするために、接合界面部をX線回折するとともに、EPMAによる分析を行い、反応相の同定と拡散過程の測定を行った。 4.得られた継手を、平行部がφ5×15mmの引張試験片に切削加工し、インストロン型試験機にて室温にて引張試験し、継手強さを測定した。 [得られた新しい知見] 1.接合温度560℃以上で接合が可能である。 2.最適接合条件はインサート金属3μmCu箔、接合圧力19.6MPa、接合時間0.6ksである。 3.後熱処理を行っても、接合強度の改善は認められなかった。すなわちCuのアルミニウムマトリックス中への拡散による固溶強化は図られなかった。15EA11:4.接合界面には粗大な粒状Siが析出し、接合強度の低下をもたらすことが判明した。この原因として遷移的に液相が生じ、Si相がAl-Cu共晶液相と共存したことに起因する。
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