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1995 Fiscal Year Annual Research Report

MAによるフラーレン 金属合金の作製

Research Project

Project/Area Number 07650837
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

伊藤 邦夫  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20010803)

KeywordsMA / 機械的合金化 / フラーレン
Research Abstract

本研究は,金属中にC60分子を固溶した"固溶体合金"あるいは金属中にC60ナノ結晶粒子を分散した"ナノ分散粒子合金"をMA(機械的合金化法)によって作製して,金属材料の強化機構として"分子"による"固溶強化"あるいは"分散強化"を利用しようとするものである.
本年度は,基本的な金属として銅を用いて,ボールミル法により5体積%および20体積%のC60結晶との機械的混合を行ない,ミリング助剤なしで混合粉末の作製に成功した.さらにこれをダイス内での370MPaの圧縮により成型体とすることができることを明らかとした.
作製した粉末・成型体を700℃まで真空焼鈍して,X線回折によって構造を調べた.C60晶相は,メカニカルアロイングによって減少するが,全く消滅するわけではない.銅原子相の粒子寸法は10ナノメートル程度まで減少するとともに,格子定数は,0.05%度の膨張を示した.電子顕微鏡観察によると,C60結晶相の変態によって,グラファイト微結晶および無定形炭素が生成する.焼鈍すると銅原子相の粒子寸法は増大する.5%C60の試料では600℃焼鈍によって,数十ナノメートル以上になる.20%C60試料では,700℃焼鈍後でも20ナノメートル程度である.成型体のビッカース硬さは,700℃焼鈍した試料でも200程度である.これは純銅の2倍以上である.成型体の相対密度は,600℃焼鈍の後で,5%C60の試料で約71%,20%C60の試料では約76であった.
今後は,成型体の引っ張り試験などによる機械的性質の測定と,電子顕微鏡による組織観察を進め,機械的性質の変化の特長とその機構を明らかにする.

URL: 

Published: 1997-02-26   Modified: 2016-04-21  

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