1996 Fiscal Year Annual Research Report
チタン-アルミ系金属間化合物の高温酸化特性に及ぼす合金元素の影響
Project/Area Number |
07650845
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 滋次 大阪大学, 工学部, 助教授 (50029196)
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Keywords | チタンアルミ / 高温酸化 / 合金元素 / アルミナスケール |
Research Abstract |
TiAlに0〜5.2%(mass %、以下同様)のHfを添加した試料および0.2%のZrを添加した試料について、純酸素中における等温酸化試験および室温〜1300Kの範囲で繰り返し酸化試験を行った。熱重量法による速度論的挙動の把握およびX線回折、走査電子顕微鏡観察、EPMA分析などを用いた酸化生成物の組織学的性状調査より、次の結果が得られた。1200Kおよび1300Kの酸化では、0.24%Hfの添加は殆どAl_2O_3から成るスケールを形成し、優れた耐酸化性をもたらす。しかし、Hfの添加量を増すと、1200Kでは無添加の試料より酸化増量が上がり、1300Kでは酸化増量は徐々に上がり、5.2%Hfの添加では無添加の試料と同等となった。0.24%Hfを添加した試料でも、1350Kでは効果は小さくなり、1400Kでは逆転した。0.2%Zrの添加は、0.24%Hfの添加と同様に耐酸化性を非常に向上させたが、1350K以上では効果が小さくなる。0.24%Hfの添加と0.2%Zrの添加は、ともに繰り返し酸化において、少なくとも100サイクル(360ks)以上スケールの剥離を起こさず、優れた耐酸化性をもたらすことがわかった。 次に、Ti_3AlおよびTi_3Al-21%Nbを純酸素中、Ar-21vol.%O_2中およびN_2-21vol.%O_2中、1100K、1200Kおよび1300Kで等温酸化した。上と同様の実験と調査により次の結果が得られた。酸化雰囲気中の窒素はTi_3Alの酸化速度を少し下げる。これはTiの一部が窒化物を形成し、そのためAl_2O_3の割合の高いスケールが形成されるためである。Ti_3Al-21%Nbでは、スケールと下地の界面近傍にTiNの層が形成され、その下でAl_2O_3が濃化し、酸化速度を下げることがわかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] S.Taniguchi,T.Shibata,S.Sakon: "Oxidation Resistance of TiAl Significantly Improved by Combination of Preoxidation and Hf Aaddition." Mater.Sci.Eng.A198・1. 85-90 (1995)
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[Publications] S.Taniguchi,H.Juso,T.Shibata: "Improvement in High-Temperature Oxidation Resistance of TiAl by Addition of 0.2 mass% Zr." Mater.Trans.JIM. 37・3. 245-251 (1996)
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[Publications] S.Taniguchi,T.Shibata,T.Saeki: "Effect of Nb-Ion Implantation on the Oxidation Resistance of TiAl." Mater.Trans.JIM. 37・5. 998-1003 (1996)
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[Publications] S.Taniguchi,T.Shibata: "Influence of Additional Elements on the Oxidation Behaviour of TiAl." Intermetallics. 4. S85-S93 (1996)
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[Publications] 赤井誠、谷口滋次、柴田俊夫: "Ti-14Al-21Nb(mass %)合金のN_2-O_2中における高温酸化特性." 材料と環境. 45・11. 646-653 (1996)
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[Publications] M.Akai,S.Taniguchi,T.Shibata: "Influence of Nitrogen Gas on the High-Temperature Oxidation Characteristics of Ti-14Al-21Nb (mass %)." Mater.Sci.Res.Int.2・4. 248-253 (1996)