1995 Fiscal Year Annual Research Report
熱応力場での界面接合継手の強度評価方法に関する研究
Project/Area Number |
07650846
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺崎 俊夫 九州工業大学, 工学部, 教授 (60029329)
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Keywords | 熱応力 / 界面 / 継手 / 強度評価 |
Research Abstract |
異材継手の強度評価と題した研究は多くあるが,数値計算が主であり,実験値の報告はほとんどないのが現状である.本研究では,信頼できる実験方法により異材接合継手の接合強度を熱応力のみにより生じさせ,多くの接合強度の実験値を求めることに専念した.平成7年度で行った具体的な実験方法を以下に示す.熱応力場での界面強度を測定する試験片として,鋼のサブストレイトの上にレジンをキュアリングで接合した異材継手を考えて,キュアリング温度から炉内で一様に冷却して,剥離温度を観察し,キュアリング温度と剥離温度の温度差(剥離温度差と呼ぶ)を熱応力場での界面強度のパラメータとした.そして,熱応力場での界面接合強度に及ぼす試験片寸法(レジン厚さ,長さ,幅)の影響を実験で求め,剥離温度差を統計処理して不偏的なデータを得た.そして,熱応力場での界面強度を求める試験方法を確立した.すなわち,レジンを印象材で作成した型に流し込んで目的の試験片寸法が出来た.次に,確立された方法で異材継手を作成し,レジンの高さ,長さ,幅が剥離温度差に及ぼす影響を系統的に調べた.なお,レジンの長さ方向の端部角度を幅方向の端部角度より小さくして,レジンの立体コーナーから剥離することを避けるとともに剥離場所を限定して,実験値の信頼性を増した.次に,レジンのヤング率を3点曲げ試験におけるたわみと荷重の関係式より求めた.この結果を用いて,実験を行ったレジンの端部角度,異種材料の材料の組み合わせに対して固有値を固有関数論より求めた.本研究の目的の一つは界面強度を評価するパラメータを見つけることであるから,解析し易く精度が保証されている二次元解析に適した理想的な形状での実験値を求めた.しかし,実物では立体コーナーが存在するため,立体コーナーから剥離した場合には三次元解析をしなければならず,解析および強度評価を数学的に明らかにしなければならない今後の問題が生じた.
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Research Products
(1 results)