1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650856
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
丸尾 大 福井工業大学, 工学部, 教授 (50028982)
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Keywords | プラズマ溶射皮膜 / 異方性 / 溶滴の変形と凝固 / ノマルスキー微分干渉顕微鏡 / 変形歪のその場観察 |
Research Abstract |
本研究は、溶射皮膜が素地に衝突する溶滴の変形凝固した偏平体が順次積層することによって形成していくことに着目し、形成された溶射皮膜が構造的に、かつ機能的にも異方性を示すことを実験的に解明することを主要な目的とし、平成7年度および8年度の2年間で完了する計画である。 本年の研究実績は概ね以下のとおりである。 1.溶射粒子の変形状況の観察 個々の溶射粒子を抽出する方法を考案し、さらにSEM写真の撮影方向を斜から俯観する方法によって、より感覚的に理解できる観察手法を採った。ZrO_2などの粒子では衝突凝固したとき微細な粒内割れを生じていることを観測した。 2.溶滴の変形時間と凝固時間の推定完全に結論とするには到っていないが溶滴は素地に衝突して10^<-6>秒のオーダーの時間で偏平に変形し、10^<-3>秒のオーダーの時間内に凝固が完了する。ここで扱う溶滴の径は20〜30μmのものである。 3.溶射皮膜の変形歪みのその場顕微鏡観察 ノマルスキー微分干渉光学系を具えた金属顕微鏡を購入設置した。溶射皮膜断面を研磨し引張り・曲げ荷重を与えながら変形と歪みを写真法によって記録する実験を現在実施中で、平成8年度において結究成果を統括することとしている。
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