1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650870
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤澤 敏治 名古屋大学, 工学部, 助教授 (20115629)
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Keywords | 希土類金属 / ネオジム / 酸素 / 酸素溶解度 / フッ化ネオジム / 脱酸素 / 酸素定量分析 |
Research Abstract |
当初の計画通り、本年度はネオジムを対象にして、固体と融体における酸素溶解度の温度依存性を決定した。 1.低酸素ネオジムの作成:モリブデン坩堝を用いて、購入したネオジムとフラックスとして用いたフッ化ネオジムを不活性雰囲気中で溶解し、フラックスによる脱酸を行った。フッ化ネオジム5mass%投入し、1723Kで1時間保持したところ、初期酸素濃度0.13mass%の試料から酸素濃度0.05mass%程度のネオジムを作成することができた。 2.ネオジム融体の酸素溶解度の測定:ネオジムと、その酸化物を入れたモリブデン坩堝を石英カプセルに真空封入し、平衡に達するまで保持した。実験は、1373K、1473K、1773Kの3点で行い、それぞれの酸素溶解度として、0.177mass%、0.29mass%、1.45mass%を得た。 3.固体ネオジムの酸素溶解度の測定:固相拡散法によって行った。試料には、購入したネオジムと、1.で作成した低酸素ネオジムを用いた。実験は、1073K、1173K、1223K、1248Kの4点で行い、各温度における酸素溶解度として、それぞれ、0.0997maaa%、0.136mass%、0.148mass%、0.161mass%を得た。また、X先回折分析により、いずれの温度においても、ネオジムと平衡する酸化物の相は従来の報告とは異なり、NdOであることが分かった。 4.酸素分析:研究室に既存の装置(堀場社製EMGA-650)を用いて、ネオジム中の酸素の定量分析の条件として、抽出温度2873K、助燃剤Snの質量濃度を50mass%以上とすればよいことが分かった。
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