1996 Fiscal Year Annual Research Report
メタンを含む各種混合ガスによる酸化鉄還元の反応機構の解明と還元速度の評価
Project/Area Number |
07650873
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
碓井 建夫 大阪大学, 工学部, 教授 (90029348)
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Keywords | 製銑 / 酸化鉄 / ペレット / 還元反応 / 炭化水素 / 熱分解反応 / ガス分析 / 速度論的解析 |
Research Abstract |
酸化鉄試料としては,速度論的評価方法の確立している酸化鉄ペレットを用い,これを反応管に2kg充填し,電気炉により所定の温度で、CH_4-N_2,CH_4-H_2O-N_2あるいはCH_4-CO_2-N_2混合ガスにより還元する実験を平成7年度に実施したが,これらの実験データを用いて反応機構の解明と反応速度の評価を,還元反応モデルを用いた速度論的解析に基づき行った.ここで,反応モデルには三界面未反応核モデルを適用し,まずH_2-H_2O-N_2およびCO-CO_2-N_2混合ガスによる単一ペレットの還元により,H_2系とCO系の場合の速度パラメータ値を決定した.すなわち,還元率-時間曲線を求める実験を行うとともに,還元途中で反応を停止し,試料を切断・研磨して,断面を顕微鏡観察あるいはEPMA分析した.得られた還元曲線および反応界面-時間曲線から,パラメータフィッティング法により三界面未反応核モデルの速度パラメータ値を決定した. つぎにCH_4の関与する各種反応について,鉄触媒下のCH_4の熱分解反応に関しては実験を行ったが,それ以外の反応に関しては熱力学データおよび文献値を参考に,前年度の実験データから反応機構を検討し,反応速度を評価した.これによりCH_4を含む混合ガスによる還元の最適条件を探り,石炭乾留ガスによる予備還元の解析のための基礎データを得るとともに,最適な乾留・還元条件を検討した.
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