1995 Fiscal Year Annual Research Report
高炉レースウェイ近傍のコ-クス粒子摩耗・粉砕挙動の解明
Project/Area Number |
07650885
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三浦 隆利 東北大学, 工学部, 教授 (60111259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古畑 朋彦 東北大学, 工学部, 助手 (80261585)
青木 秀之 東北大学, 工学部, 講師 (40241533)
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Keywords | 高炉レースウェイ / 摩砕 / 同体摩擦試験 / 粉生成量推算モデル / 離散要素法 |
Research Abstract |
石膏を試料とした同体摩擦試験により、粉生成速度を接触面積・相対速度・接触圧力の関数として記述する粉生成速度式は、昨年度の研究により導出された。今年度は粉生成速度式に基づき、粒子群の流動に伴う粉生成量推算モデルを二種構築すると共に、流動解析とモデルの一体化によって実際に粉生成量を推算し、実験値との比較・検討を行った。 流動解析には離散要素法を採用し、小型回転ドラム内の石膏粒子100個を対象とした解析を行なうと共に、粒子運動を時間的・空間的に平均化する事で、粒子群を連続相に見立てた従来の流動解析法に等価な解析値を取得した。 粉生成量推算モデルの一方は離散要素法による流動解析を対象としており、解析から得られた接触面での相対速度、要素間相互作用力の法線成分、Hertz理論により得られる接触面積を用いて粉生成速度式に適用した。 もう一方の推算モデルは粒子群を連続相とみなす従来の流動解析法を対象としている。鈴木らの式により、粒子あたりの接触点数は空隙率の関数として記述され、対象体積当たりの粒子数との積から総接触点数を算出する。平均相対速度は速度勾配の算術平均より導出した。さらに平均回転速度と速度勾配の比が空隙率と相関性を持つ事から、平均回転速度を空隙率と速度勾配から算出し、平均相対速度に回転運動の補正を加えた。平均接触面積と接触圧力は圧力場から算出し、以上の値を粉生成速度式に適用する事で接触点あたりの平均粉生成量を算出した。 以上のモデルによる推算値と実験値を比較したところ、両者の間には良好な一致が得られた。 今後はコ-クスを試料とした同体摩擦試験と共に、衝撃による体積破壊機構の考慮についても検討中である。
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