1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650892
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山崎 量平 名古屋大学, 工学部, 助教授 (10023277)
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Keywords | 粉体 / 流動化 / 力学的物性 / 付着力 / 気泡 / チャネリング / クラック / 凝集体 |
Research Abstract |
気流により浮遊流動化した粉体の付着・凝集特性を測定できる粉体物性評価試験装置(三次元流動層及び二次元流動層)を試作し、これらを用いて得られる粉体の付着・凝集特性と気泡特性、チャネリング特性、凝集特性などに代表される流動化特性との相互の関係を明らかにする目的で、試験装置の試作およびそれを用いた測定を実施し、以下の結果を得た。 (1)三次元装置を用いる結果 種々の粒径の溶融アルミナ粒子を用いて層の圧損測定と目視観察による流動化試験を行い、以下の結果を得た。 1)微粉体の流動様式には以下の3タイプがある。タイプA:低ガス流速域でチャネリングを生じるが、高ガス流速域で完全流動化状態(バブリング)になる。タイプB:低ガス流速域でクラックを生じ、高ガス流速域でこられが空洞(巨大なチャネル)に変化し、空洞内のみで凝集粒子が流動化する。タイプC:低ガス流速域で空洞を生じるが、高ガス流速域で完全流動化する。 2)本研究で新たに提案した次のFluidization Index (FI)は流動化粉体の力学的物性を評価するのに有効である。 FI=u_c-u_p/(u_c+u_p)/2ΔP(u_c)-ΔP(u_p)/W/A u_c:完全流動化速度、u_p:固定過速度、ΔP:圧損、W:粉体重量、A:層断面積 3)FIは粉体の付着性の一つの指標であるスパチュラ角と強い相関関係にある。 (2)二次元装置を用いる結果 タイプAの粒子を二次元装置内で流動化試験を行い、以下の結果を得た。 1)気泡はチャネル先端で生成し、ガス流速の増大とともにチャネル先端の高さは減少する。 2)生成気泡径はガス流速、チャネル高さに無関係な粒子に固有の一定値を持つ。 3)生成気泡径はFIの値が大きいほど大きい。 4)本研究で提出したチャネル高さの推算モデルは実測値を良好に説明する。
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