1995 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体中の超微粒子および分子集合体の大きさの同定
Project/Area Number |
07650906
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
森 康維 同志社大学, 工学部, 助教授 (60127149)
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Keywords | 超臨界流体 / 微粒子 / 分子集合体 / 光子相関法 / 粒子径測定 |
Research Abstract |
数nm径の粒子の大きさを測定でき,かつ原理的にはミリ秒程度の測定時間で充分な光子相関法に着目し,超臨界流体中に分散した粒子の大きさの測定方法を確立することを目的とし,本年度は以下の課題を検討した。 1.ウインド-に合成サファイア・ガラスを使用した耐圧セルを試作し,現有のレーザー光源,光子相関計およびパーソナルコンピュータと組み合わせ,光子相関法粒子径測定装置しを試作した。一般に使用される角形石英セルを用いた実験結果と比較した結果,サンプル挿入方法は,液体クロマトグラフィーの手法を援用できることが判った。 2.メタノールを溶媒として装置の耐圧試験を行うと共に,測定法に及ぼす圧力の影響を検討した。ポリスチレンラテックス粒子をメタノール中で測定すると,5MPaまでで粒子径は1.2倍にまで大きく測定されたが,それ以上から30MPaまでの圧力範囲では,粒子径は比較的変化しない値を示した。これは比較的低い圧力で,ポリスチレンラテックス粒子が膨潤することを示している。 3.30MPa,40℃の超臨界二酸化炭素を用いた実験では,ポリスチレンラテックス粒子は凝集しやすく,測定が困難であった。粒子の凝集を防ぐには,粒子濃度を低くし,注入量を少なくすれば良いことが判った。さらに界面活性剤の添加が効果的であることが判明した。 4.メタノールをエントレーナとした場合を含めて,超臨界流体溶媒では,合成サファイア・ガラスウインド-に微粒子が付着することが多く,何らかの対策が必要であることが判明した。
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