1997 Fiscal Year Annual Research Report
廃水中のフェノール類分離に必要な相平衡の測定と状態式グループ寄与法による推算
Project/Area Number |
07650908
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Research Institution | Junior College, Nihon University |
Principal Investigator |
栃木 勝己 日本大学短期大学部, 教授 (70060027)
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Keywords | 液液抽出 / 超臨界流体抽出 / 液液平衡 / フェノール / ASOG / 状態式グループ寄与法 / 気液平衡 |
Research Abstract |
フェノール-水-溶剤系の液液平衡を考えるとき、最も基本になる物性が2成分系相互溶解度とその温度依存性(4つのタイプ)であるが、いずれの場合も活量係数式であるSILS式中のエネルギーパラメータを温度の2次式で表すことにより精度良く相関できることを確かめた。この内容は日本大学理工学部の英文誌に掲載された。 次にフェノール水溶液の分離溶剤にトルエンが熱力学的には有効であるとした一昨年の結果を進めるために、平成8年9月の化学工学会秋季大会で発表したフェノールートルエン-水系の液液平衡データをNRTL式で相関した。測定データ、トルエンの溶剤効果とNRTL式の計算結果、及びフェノール-水-溶剤系のASOGによる液液平衡推算に必要な5種のグループCH_2、OH、H_2O、ArCH、ArOHに関するグループ対パラメータを化学工学論文誌に投稿中である。 また、フェノール-水系に対する超臨界二酸化炭素の溶剤効果を状態式グループ寄与法で推算し、超臨界二酸化炭素が有効な溶剤であることを確認した。これはJ.Chem.Eng.Japanに投稿中である。 以上、平成6年度から3ヵ年間に渡って課題研究を行い、フェノール水溶液の脱水には、トルエンを用いる液液抽出と超臨界二酸化炭素を用いる超臨界流体抽出が有効であることを見いだした。
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