1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650941
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
丹羽 幹 鳥取大学, 工学部, 教授 (10023334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片田 直伸 鳥取大学, 工学部, 助手 (00243379)
金 鐘鎬 鳥取大学, 工学部, 助教授 (60240751)
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Keywords | 酸化スズ / シリカ / テンプレート / センサー / 吸着 / ベンズアルデヒド |
Research Abstract |
酸化スズをもちい、調製、キャラクタリゼーション、および吸着特性に関する研究を行った。 はじめに、テンプレートである安息香酸アニオンをまばらに表面に吸着させるための温度として423または498Kを選択した。つぎに、この表面にシリカを蒸着するのであるが、濃度が高くなると、しだいに、飽和状態に達し、蒸着反応が停止する。このような場合には、試料の表面を加水分解し、その後シリカを蒸着すれば、シリカ濃度を高め酸化スズの表面を完全に覆うことができることがわかった。このようにして、安息香酸とシリカの濃度を変えたいくつかの試料を調製した。 これらの試料の吸着特性を分子径の異なるアルデヒドを吸着剤として測定し、分子径の大きな分子ほど吸着量が減少する特徴を認めた。これは分子の大きさにより吸着特性が異なる機能-いわゆる分子ふるい機能-の発現であると見なすことができる。アルデヒドの吸着温度を変えて吸着特性を調べたところ、高い温度ほど分解能のよい吸着特性が現れることがわかった。シリカの構造を知る目的で、光電子分光法により表面組成を調べたところ、有機物テンプレートを用いてシリカ層を調製すると、よく表面に分散したシリカ層が得られることがわかった。また、テンプレートとしてナフトアルデヒドをもちい、それまでよりも大きな表面上の穴を持つ表面の調製も検討した。次年度はこれらのセンサーおよび固体触媒への応用に関する研究を行う予定である。
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[Publications] N.Kodakari ら: "Molecular Sieving Silica Overlayer on Tin Oxide prepared using an Organic Template" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.623-624 (1995)
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[Publications] 小鷹狩 暢明ら: "有機物をテンプレートとして用いたシリカオーバーレイヤーの調製とその分子ふるい機能" 触媒. 38(発表予定). (1996)