1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07650944
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Research Institution | Niihama National College of Technology |
Principal Investigator |
新田 百合子 新居浜工業高等専門学校, 数理科, 教授 (00164624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小廣 和哉 新居浜工業高等専門学校, 数理科, 助教授 (60170370)
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Keywords | 不斉水素化反応 / エナンチオ選択性 / 担持パラジウム触媒 / シンコニジン / フェニルケイ皮酸 / 光学収率 / 担体効果 / 触媒調製 |
Research Abstract |
1.シンコニジン修飾Pd触媒のエナンチオ選択性に対する担体効果 (1)アルミナ,シリカ,チタニア,ジルコニア,および,活性炭に担持したPd触媒について,(E)-α-フェニルけい皮酸の不斉水素化活性・選択性を比較した結果,特に200℃付近で予備還元した場合に選択性が著しく向上すると共に,明らかな担体効果が観測されることがわかった. (2)各触媒上の反応物質および修飾剤の吸着量は用いた担体により強く影響されること,また,それらの吸着量と活性・選択性の間に相関関係があることがわかった. (3)適度の表面積と相当な量の酸点および塩基点を持つ担体が有効であることがわかった. 2.触媒表面のキャラクタリゼーション結果と不斉選択性の関係 (1)CO吸着により測定したPd分散度と不斉選択性の間の関係を示唆するデータが得られたが,この点についてはさらにデータを加えて検討する必要がある. (2)異なるメーカーのPd/C触媒の比較により触媒表面の残存塩素の影響が示唆された. (3)担体の細孔内におけるPd粒子の分布状態の影響について今後の検討を要する. 3.反応機構の検討 (1)修飾剤の濃度が高い場合と低い場合について選択性の経時変化を調べ,Pd上の修飾剤の吸着は比較的弱く,反応物質と修飾剤の吸着平衡が重要であることを示した. (2)上記の結果や反応条件の影響に基づいて速度論的に反応機構を検討中である.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yuriko NITTA: "Conversion Dependence of Enantioselective Hydrogenation of (E)-α-Phenylcinnamic Acid on Cinchonidine-Modified Pd/TiO_2 Catalyst" Chemistry Letters. 897-898 (1996)
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[Publications] Yuriko NITTA: "Enantioselective Hydrogenation of (E)-α-Phenylcinnamic Acid on Cinchonidine-Modified Palladium Catalysts : Influence of Support" Study of Surface Science and Catalysis. (in press).