1995 Fiscal Year Annual Research Report
有機溶媒中で高性能な微粒子ケイ素ポリマー包括生体触媒の創製
Project/Area Number |
07650960
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
川上 幸衛 九州大学, 工学部, 助教授 (70091345)
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Keywords | 固定化窒素 / ゲル包括 / リパーゼ / 熱安定性 / エステル合成 / マイクロエマルション / ゾル-ゲル法 / 有機-無機ハイブリッドゲル |
Research Abstract |
TMOSもしくはこれと有機シランとの混合物を前駆体として,ゾル-ゲル法により生成するシリカもしくは有機-無機ハイブリッドゲル内へリパーゼを包括すると,固定化標品の活性及び熱安定性が著しく向上する.本年度は,ゲルの生成場を,(1)W/Oマイクロエマルション,および(2)担体表面とする二通りの方法を検討し,得られる固定化標品の諸性能について検討した.テスト反応としてはこれまで通り,酪酸とイソアミルアルコールからのエステル合成を取り上げた.その結果,以下に列記する知見を得た. (1)のエマルション包括法については;(1)各種界面活性剤を用いて,シリカキセロゲル固定化リパーゼを調製し,そのエステル化活性を調べたところ,Brij97が最も高い常温活性を与えた.(2)前駆体にメチルトリメトキシシランを加えてハイブリッドゲルとすることにより,そのエステル化活性は一層向上した. (2)の担体表面包括法については;(1)TMOSと複合化させる有機シラン多数を検討したところプロピル,i-ブチル,フェニル基を有する各種トリメトキシシラン,及びトリメチルメトキシシランが固定化リパーゼの耐熱性を大幅に向上させた.(2)担体粒子としては,市販のセライトなどの珪藻土類が最大のエステル化活性を与えた.(3)担体上に形成させるリパーゼ包括ハイブリッドゲルには,エステル化活性に対する前駆体混合物の配合比及びゲル量の最適値が存在した.(4)以上の結果,最適条件で調製した固定化リパーゼの最高使用温度は周知のものより20〜30°C上昇した.
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Research Products
(1 results)