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1996 Fiscal Year Annual Research Report

カーボンナノスペース・π電子系の構造・物性制御、機能発現

Research Project

Project/Area Number 07650986
Research InstitutionSHINSHU UNIVERSITY

Principal Investigator

東原 秀和  信州大学, 繊維学部, 教授 (40026141)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 沖野 不二雄  信州大学, 繊維学部, 助教授 (60214037)
Keywords活性炭素繊維 / メソカーボンマイクロビーズ / フッ素 / リチウム二次電池 / バンド構造 / π電子系の摂動
Research Abstract

1.フッ素-グラファイト化合物の透過型電子顕微鏡、電子分光および電気化学的性質によるキャラクタリゼーション
カーボン材料と単体フッ素との相互作用によってもたらされるπ電子系の摂動を明らかにする研究の一環として、単体フッ素との相互作用によってもたらされるグラファイトπ電子系の摂動が詳細に明らかにされた。特に、TEM、XPS、NEXAFSおよび電気化学的測定によって得られた結果を総合することによって、共有結合性化合物(CF)_n、半イオン性およびイオン性化合物C_xFのエネルギーバンド構造の概要を把握し、バンドモデルを提案できたことは大きな成果である。
2.活性炭素繊維(ACF)のフッ素処理によるマイクロポアシステムの構造制御
セルロースおよびピッチ系のACFを100°C、1atmで24時間処理することにより、表面がフッ素修飾されたF-ACF(C_<1.4>F)が生成した。C_<1.4>Fのナノスペースは、0.91nmと殆ど変化しないが、マイクロポア容量は0.65→0.19ml/gと大きく減少した。
3.F-ACFの表面化学種と分子間相互作用
C_<1.4>Fではsp^2→sp^3への大幅な移行が起こり、共有結合に近いC-F結合が生成する。しかしながら、脂肪族アルコールはHenry型吸着等温線を示し、van der Waals力で湿潤可能である。
4.メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)のフッ素処理、電気化学的および構造的性質
1000°C、2800°C熱処理MCMBのCavity Indexは、それぞれ0.4225、0.041であり、グラファイト系と構造が著しく異なる。これを反映して、フッ素分圧0.1〜0.3atm、25°Cの温和なフッ素処理条件でも、C_<20-50>F(2800°C)、C_<4-5>F(1000°C)が生成する。最適のフッ素処理試料をリチウム電池負極として用いた場合、未処理MCMBと比較して、かなりの可逆容量の増加が明らかにされた。この現象は、フッ素処理によるMCMBのナノスペースπ電子系の変化に起因していたものであることは明らかであり、新規な炭素負極材料の開発につながる成果である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 一色鉄也ら: "フッ素-グラファイト層間化合物の透過型電子顕微鏡を用いた構造解析" 炭素. 175. 279-285 (1996)

  • [Publications] 服部義之、東原秀和: "フッ素化活性炭素繊維-反応、構造、物性と機能-" 表面. 35. 54-61 (1996)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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