1996 Fiscal Year Annual Research Report
ニューセラミックス泥漿の鋳込み成形における高分子分散剤の影響
Project/Area Number |
07651016
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
橋場 稔 岐阜大学, 工学部, 教授 (90021617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻田 修 岐阜大学, 工学部, 助手 (10235228)
平松 宏一 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021596)
塗師 幸夫 岐阜大学, 工学部, 教授 (60021581)
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Keywords | 泥漿 / 鋳込み成形 / 高分子分散剤 / ゼータ電位 / 粘弾性 / 分散安定性 |
Research Abstract |
ニューセラミックス粉体の鋳込み成形においては高分子分散剤を添加し、濃厚で安定な泥漿を調製することが望ましい。従って、分散剤には泥漿の安定性のみならず濃厚化の役割が期待されている。 本研究ではセラミックス粒子の表面及び溶媒界面での性質を明らかにし、粒子表面に対する分散剤の吸着特性を明らかにする。その結果から安定な泥漿を得るためには粒子表面を如何に制御するのがよいかを示し、また鋳込み成形において望まれる分散能力と減水能力を併せ持つ、最適な高分子分散剤の選択指針を提示する。併せて分散剤を添加した泥漿の濃厚化の極限における粘弾性挙動を解明することを目的とする。 粉体に含まれる不純物は泥漿に対する分散剤の安定効果を阻害した。その除去により分散安定性は改善した。また、不純物は泥漿のpH,分散剤添加量、流動性等にも影響した。酸化物、非酸化物粉体について適、不適の分散剤が存在し、分散剤の構造と関係していた。また、その構造は吸着量にも関係していた。その際の泥漿の性質は吸着した分散剤量のみならず、吸着に与らない分散剤量にも影響を受けた。何故なら泥漿が濃厚化されると含まれる溶媒の量は少なくなり、その少ない溶媒を未吸着の分散剤が自身の溶媒和に使うためであり、全量吸着時に分散安定化、濃厚化の両方が同時に成立する分散剤が望ましいものと推測された。
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Research Products
(1 results)