1995 Fiscal Year Annual Research Report
α-ビス(リン酸水素)スズ(IV)への芳香族アミンのインターカレーション
Project/Area Number |
07651023
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
竹中 敦司 米子工業高等専門学校, 物質工学科, 助教授 (50155032)
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Keywords | インターカレーション / 芳香族アミン / α-ビス(リン酸水素)スズ(IV) |
Research Abstract |
α-ビス(リン酸水素)スズ(IV)(以下α-SnPと略)とアミンの水溶液あるいはベンゼン溶液とを混合し,アミン/α-SnP比(以下rと略)を変化させて反応を行った。 基礎研究の観点から,反応時間2日で直鎖式アルキルアミンのインターカレーションを再調査した。rが1.71,3.41の条件で得られた化合物では,アミンのアルキル鎖はα-SnPの層に対して67.7°傾いて配列しており,さらにrが0.85で得られたn-ブチル-〜nノニルアミン/α-SnP化合物のアミンのアルキル鎖中にはkinkと呼ばれる欠陥構造が存在することが明らかになった。 一方、芳香族アミンのインターカレーションについては,代表的な芳香族アミンとしてアニリン,ピリジン,および4-n-アルキルアニリンを選び,反応時間4日として実験を行った。 上述の直鎖式アルキルアミンのインターカレーションではアミン不足条件(r=2.0以下)でさえ,アミンはα-SnPの層間内に取り込まれていたのに対し,rが17.1,および171以上で各々アニリン,およびピリジンがα-SnPにインターカレートされた。この原因はアニリンおよびピリジンの塩基性の弱さに基づくと考えられた。 r=34.1の条件で得られたアニリン/α-SnPインターカレーション化合物では,アニリンがα-SnPの層間内に二分子層を形成していると考えられた。一方,r=256の条件で得られたピリジン/α-SnPインターカレーション化合物では,ピリジンがα-SnPの層間内に水平に配列し,単分子層を形成していることがわかった。さらに,r=34.1で得られた4-n-アルキルアニリン/α-SnPの化合物については,4-n-アルキルアニリンはα-SnPの層間内で二分子層を形成し,そのアルキル基はα-SnPの層に対し約85°傾いて配列していることがわかった。
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