1995 Fiscal Year Annual Research Report
光学活性P-フルオロヘキサヒドロシラジフェドールの合成と抗ムスカリン作用
Project/Area Number |
07651026
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
照沼 大陽 埼玉大学, 工学部, 助教授 (10008857)
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Keywords | 生理活性有機ケイ素 / 抗ムスカリン剤 / 光学活性有機ケイ素 / 光学分割 / p-F-HHSiD |
Research Abstract |
光学活性p-フルオロヘキサヒドロシラジフェニエドール(p-F-HHSiD)の合成方法について検討し以下の成果を得た。 1.光学分割 メントールとp-F=HHSiD前駆体のジアステレオマ-は結晶化しなかったが、コレステロールとp-F=HHSiD前駆体のシアステレオマ-は結晶化することがわかった。そこで、このジアステレオマ-をペンタン溶媒を用いて再結晶して光学的にほぼ純粋なジアステレオマ-を得ることができた。 2.光学活性なp-F=HHSiDへの誘導 こうして得たジアステレオマ-をLiAlH_4で還元して光学活性なヒドロシラン誘導体([α]_<435>+11.2(c1.3, CH_2Cl_2))に導いた。さらに、このヒドロシラン誘導体に水酸化カリウムを作用させて目的の(+)-p-FHHSiD([α]_<435>+30.2(c1.0, CH_2cl_2))を得ることができた。 3.問題点 抗ムスカリン作用について検討するためには(+)および(-)の両対掌体が必要である。しかし、今回分割剤として用いたコレステロールは天然物であることから片方の対掌体しか利用できないため、この方法では(-)-p-F-HHSiDを得ることはできない。そこで、現在、両対掌体が利用可能な合成分割剤について検討中である。
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