1996 Fiscal Year Annual Research Report
6-アミノキノキサリン類を用いた新規蛍光誘導体化試薬の開発
Project/Area Number |
07651038
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
加藤 明良 成蹊大学, 工学部, 教授 (00167339)
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Keywords | 6-アミノキノキサリン / 6-(アシル)アミノキノキサリン / 蛍光特性 / 量子収率 / クラウンエーテル / アルカリ金属イオン / 飽和脂肪酸 / 検出限界 |
Research Abstract |
平成7年度の研究で6-アミノキノキサリンおよび6-(アシル)アミノキノキサリン誘導体の合成法を確立することができた。従って、平成8年度は各種測定を中心に研究を行った。具体的成果を以下に示す。1.6-アミノキノキサリン誘導体のスペクトルを測定した結果、MeCN中で350〜390nmに吸収極大をもち、450〜484nmに発光極大をもつ強い蛍光を示すことがわかった。2.6-アミノキノキサリン誘導体の蛍光強度は、MeCNへの水の添加やMeOH中で著しく減少することがわかった。3.2,3-ジメトキシ-6-アミノキノキサリンのEtOH中での蛍光の量子収率を測定したところ、0.8とかなり高いことがわかった。4.クラウンエーテルが置換した6-(アシル)アミノキノキサリン誘導体について、5種のアルカリ金属イオン存在下蛍光強度の変化を測定したが、各イオン間で大きな差は見られなかった。5.6-(アシル)アミノキノキサリン誘導体のうちモルホリンが置換した化合物は450nmに、メタノールが置換した化合物は395nmに発光極大を示し、いずれも誘導体化前の6-アミノキノキサリンに比べ10〜30nm短波長シフトすることがわかった。6.5種類の飽和脂肪酸の6-(アシル)アミノキノキサリン誘導体を蛍光検出器付HPLCで分析した結果、40分以内で完全に検出することができた。7.これら誘導体の検出限界は1fmol/μl(注入量)と高感度であることがわかった。 以上のように、6-アミノキノキサリン類は安価で容易に合成することができしかも感度も高いことから、当初の研究計画通り長鎖カルボン酸類の新しいタイプの蛍光誘導体化試薬として応用できることが明かとなった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 加藤明良: "クラウン環が結合した6-アミノキノキサリン類の合成と蛍光誘導体化試薬への応用" 日本化学会第70春季年会予稿集. 2. 1120- (1996)
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[Publications] 加藤明良: "キノキサリン類の合成、構造解析および蛍光特性" 第27会複素環化学討論会要旨集. 230-233 (1996)
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[Publications] 加藤明良: "キノキサリン類の特異な反応及び蛍光誘導体化試薬への応用" 第32回有機合成化学協会新潟シンポジウム要旨集. 83-84 (1996)
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[Publications] 加藤明良: "Structural Aanalysis of N-(ω-Phenylalkyl) substituted Quinaxalin-Z (IH)-ones and-Thiones" Heterocycles. 44. 357-366 (1997)
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[Publications] 加藤明良: "2,3-ジ置換6-(ブロモアセチル)アミノキノキサリン誘導体の合成とその蛍光誘導体化試薬への応用" 日本化学会第72春季年会予稿集. (印刷中).
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[Publications] 加藤明良: "p-置換フェニルエチニル基をもつキノキサリン誘導体の合成とその蛍光誘導体化試薬への応用" 日本化学会第72春季年会予稿集. (印刷中).