1995 Fiscal Year Annual Research Report
循環性コバルト錯体を反応制御因子に用いる有機合成法の開発
Project/Area Number |
07651061
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
井口 勉 岡山大学, 工学部, 助教授 (50168473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊澤 美代子 岡山大学, 工学部, 助手 (10243495)
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Keywords | 電解還元 / 間接電解反応 / メディエーター / コバロキシム / 反応性電極 / ラジカル環化 / 1,2-アシル転位 / エノン |
Research Abstract |
ビタミンB_<12>のモデル錯体であるコバロキシムと反応性電極を組み合わせた電子伝達系を用いてハロアルカン類を電解還元して、(1)ラジカル環化反応、(2)2-(ブロモメチル)シクロアルカノンの1,2-アシル転位等を検討した。1-ブロモ-3-オキサ-5-アルキン体のラジカル環化は非分離セル中、MeOH-Et_4NOTs-(Zn)-(Zn)系で、コバロキシム(5mol%)の存在下、10V定電圧下で行ない目的物を得た。反応性電極として亜鉛が優れており、コバロキシムは5mol%で効率よく循環することがわかった。本法は、反応操作が簡便で中性条件で反応を行うことができる。次に2-(ブロモメチル)シクロアルカノンの1,2-アシル転位によるエノンの生成を検討した。本変換では循環性コバルト錯体の影響を調査したところコバルト錯体として|Co(III)(DO)(DOH)pn|Cl_2が優れていた。同様に低原子価コバルト錯体を用いてブロモアセタールとベンズアルデヒドの分子間カップリングを行った。ハライドから生じたビニルラジカルとアルデヒドからのケチルラジカルのカップリングによる生成物を得た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 井口 勉: "One-pot Conversion of Primary Alcohols to alpha-Oxygenated Alkanals with TEMPO in Combination with Molecular Oxygen and Ruthenium Complex" Tetrahedron Letters. 36. 3223-3226 (1995)
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[Publications] 井口 勉: "Synthesis of dl-Shikonin by Vanadium (II) -Assisted Cross-Coupling and Electrooxidation of Aromatic Nuclei" Bulletin of the Chemical Society of Japan. 68. 2917-2922 (1995)