1995 Fiscal Year Annual Research Report
選択的光付加を利用する生理活性なヘテロ中員環の合成
Project/Area Number |
07651063
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
下茂 徹朗 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (80041565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植村 寿子 鹿児島大学, 工学部, 助手 (20041535)
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Keywords | 光環状付加 / 3(2H)-フラノン / 2-ピロン / シクロブタン / フロンティア軌道 / 励起三重項 / 中員環エーテル |
Research Abstract |
本研究ではヘテロ共役エノン、共役ジエノンの光[2+2]付加反応を解析して、その選択性の因子を明らかにするとともに、選択的光付加反応を利用して官能基の立体化学がコントロールされたシンクロブタン部を調製する。さらに、歪みを内蔵するシクロブタン部を選択的に開環させ、中員環エーテルへの誘導ならびに骨格変換を利用したヘテロ環新規骨格化合物の合成法を開発する。平成7年度の研究では次のことを明らかにした。 1.ヘテロシクロペンテノンの1つである3(2H)-フラノン体とアクリロニトリル等のエチレン置換体との光反応による付加配向および立体選択的[2+2]付加反応等を解析した。オレフィン部に水酸基をもつ3(2H)-フラノンは電子不足なエチレン置換体およびアセチレン置換体と配向特異的に[2+2]付加し、水酸基をもたない3(2H)-フラノンはエチレン置換体の電子的性質に関係なく配向特異的に[2+2]付加体を与えた。これらの付加体の生成は励起三重項フラノンからのフロンティア軌道相互作用効果により合理的に理解された。 2.ヘテロシクロヘキサジエノンの1つの2-ピロン体は、3,4-位が求電子的で5,6-位が求核的な付加反応性を示し、それぞれ付加位置、配向および立体選択的な[2+2]付加体を与えた。 3.2-ピロン体をメチレン側鎖でつないだジ-2-ピロン体を調製し、光反応を行ない4環性シクロブタン体を多数得るとともに、その反応選択性の因子を明らかにした。 4.3(2H)-フラノン体とアセチレン類との[2+2]付加体のシクロブテン部を熱的に開環させ、7員環エーテルへ誘導した。
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Research Products
(1 results)