1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07651120
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Research Institution | the University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 慎二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30196828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柄沢 研治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60134491)
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Keywords | 飛行力学 / 最適制御 / 航空事故 / シミュレータ / 人間機械系 |
Research Abstract |
突風下における航空機の安全な離着陸操縦方法の確立を目的に航空機の突風中での操縦に関する研究を行う。研究の目的は(1)飛行中の航空機に作用する突風を推定する方法を確立し、(2)最適制御理論を用いて最適な操縦方法をもとめ、(3)パイロットにとって最悪な突風を研究し、(4)研究結果をフライトシミュレータによって確認することにある。最初に、突風を自由に生成でき、飛行履歴を分析できるフライトシミュレータを完成し、次にパイロットの意思決定を柔軟に表現できる多目的ファジイ最適化手法を開発した。これにより、突風下での新たな操縦方法を提案した。これと平行して、飛行中の航空機に作用する風速ベクトルを航空機に搭載された加速度計の出力から推定する方法を開発し、シミュレータ以外に実機飛行データによって有効性を確認した。また、どのような突風がパイロットにとって最も操縦困難であるかという問題をゲーム理論によって定式化し、自然界で発生するマイクロバーストの風速パターンが理論的にも最悪であることを明らかにした。上記の研究は製作したフライトシミュレータによって確認しながら検討を進めた。また、風に関連する航空機事故の現状を調査分析し、今後の技術課題に関して検討した。
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[Publications] 鈴木真二: "最適制御は航空機を救えるか(マイクロバースト下での航空機の最適制御)" 日本航空宇宙学会誌. 44. 21-27 (1996)
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[Publications] 鈴木真二: "現代の航空輸送(第7章 安全確保の問題)" 勁草書房, 31/235 (1995)