1996 Fiscal Year Annual Research Report
シュッコンアスターの草姿制御と育種の方向性に関する研究
Project/Area Number |
07660034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 孝洋 京都大学, 農学部, 講師 (40173009)
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Keywords | シュッコンアスター / 草姿 / 花序 / 育種 / 開花調節 / 形態モデル / 行列 / 一次変換 |
Research Abstract |
本年度は,多種多様なシュッコンアスター類の花序の構成と発達ならびに開花反応を客観的に表現できる形態モデルの開発をめざした.主な研究成果は以下の通りである. 1.生育の基本単位:シュッコンアスターは2/5葉序であることから,主茎の5筋とそれに付属する葉および側枝をあわせてモジュール(mi,上から下に向かってi=1,2,3…)とした.モジュールの大きさ(乾物重,茎径,花数)は,節位に対して等比数列的であった. 2.花序の構成:ある時点(n)の花序の構成は,頂芽をaとすると,a+m1+m2+…+mnであり,行列In=(a,m1,m2,…mn)で表すことができた. 3.花序の発達:花序の発達は,上に新しいモジュールm1が形成され,核モジュールmiが一定の比率kで大きくなり,頂芽aが一定の比率kaで小さくなることとみなすことができた.花序発達の過程は,1次変換の繰り返しであり(In=Kn In-1),行列In=Kn kn-1…K1 I_0=K^nI_0で表すことができた(I_0:初期値).その結果,花序の構成と発達はパラメータk,kaによって記述できた. 4.開花反応:着花量がモジュールの大きさに比例することから,開花反応は1次変換Kfが花序に生じたこととみなせた.行列を用いると,開花はIf=Kf Iであり,開花時の花序構成はIf=Kf K^nI_0として導かれた. 5.モデルの普遍性:草姿の異なるいくつかの品種で検証を行った結果,本行列モデルは普遍性があり,数少ないパラメータで多種多様なシュッコンアスターの類別が可能であった.
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Research Products
(1 results)