1996 Fiscal Year Annual Research Report
節間分裂組織からの不定芽発生およびその利用による宿根草の大量繁殖
Project/Area Number |
07660036
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
細木 高志 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (90101245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勝巳 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (30176888)
稲葉 久仁雄 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (30032585)
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Keywords | ドイツアザミ / キキョウ / オミナエシ / BA / IBA / MS / 節培養 / 宿根草 |
Research Abstract |
ドイツアザミ、キキョウ、オミナエシなど数種の宿根草の茎頂部を、無菌的に取り出し植物ホルモンであるBAを0,0.1および1ppm添加したMS培地で培養した。 その結果0.1または1ppmBA添加区で生長が促進され、茎が伸長した。また分枝も見られたので、節間部を切り取ったり、側枝を切断し、新しい同培地に継代培養した。各葉腋にある芽が伸長し、再び節培養をくりかえすことができた。シュートの増殖率は2〜3週間で2〜3倍ずつに増えた。2〜3cmに伸長したシュートは0,0.1または1ppmIBAを添加したMS培地に移された。その結果、いずれかの濃度で発根が認められた。この期間は2〜3週間であった。 発根した幼植物は、試験管外に出され順化室にて外気の条件にならされた。2〜3週間後、ビニールを完全にとっても植物体はしおれず、活着が確認できた。これらは、砂壌土と鹿沼土を混合した培養土に植え付けることで、栽培可能な状態になった。4〜6か月後には10〜30cmの高さに生長し開花も認められた。 以上の結果より、宿根花卉は節培養による増殖が適しており、とくにBA処理が、わき芽の活動を促し、節培養と組み合わせることで1年間で数百万〜数千万個体のコピー植物を作れることがわかった。またホルモンの最適濃度も0.1〜1ppmの間にあり、別の濃度をテストする必要はなかった。 さらに開花した株の状態を見ると、親植物と形態や花の色などが変わらず、変異の起こっている可能性はなかった。
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Research Products
(1 results)