1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660044
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
新居 直祐 名城大学, 農学部, 教授 (30103261)
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Keywords | 果樹葉 / 着果程度 / 窒素施肥量 / デンプン含量 / ソルピトール含量 / 光合成速度 / RuBisCOタンパク / 抗体染色法 |
Research Abstract |
数種の果樹園を用いて以下の項目を検討した。 1.着果程度の相違の影響。モモを用いて、一樹当たりの果実数を変動させて栽培し、葉の光合成速度、クロロフィル含量と炭水化物含量を調査した。果実数が多くなるにつれて、クロロフィル含量は多く、葉緑体中のデンプン蓄積量は少なくなった。葉からの転流糖であるルビトールの変動を検討した結果、果実に糖成分が急速に転流する成熟期では、着果数の多い葉ほど葉内のソルビトール含量は高かつた。 2.果実収穫後の影響。モモ樹を用いて、果実収穫後の葉の生理機能の変化について調査した。果実収穫後、葉のデンプン含量は果実採取1日目に明らかに増加したが、葉のクロロフィル含量はゆるやかに減少した。葉のソルビトール含量はデンプンと同様に1日目に増加し、それ以後はデンプン含量の増加が顕著であったのに対して、ソルビトール含量はゆるやかに増加した。 3.窒素施肥量の相違の影響。モモ、リンゴ、キウイフルーツ葉のデンプン蓄積量の相違によるRuBisCOタンパク量の変動をRodamineとFITCを用いて抗体染色法から検討した。リンゴ葉のアミラーゼ活性も検討した。 4.マンゴ-葉について、葉齢に伴う葉内アントシアニンとクロロフィル含量の消長ならびにデンプン含量の変動とRuBisCOタンパク量、光合成速度との関連を調査するとともに葉緑体を中心に葉肉細胞の透過型電子顕微鏡観察を行った。マンゴ-では、一定の間隔で、次々に新しょうが成長するが、葉のデンプン蓄積と葉の生理機能との関係を葉内炭水化物含量の消長から検討した。 5.マンゴ-以外の供試葉の微細構造については、目下、検鏡用試料を作成中である。
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