1996 Fiscal Year Annual Research Report
有機塩素化合物分解能を担う新規トランスポソンの同定と利用
Project/Area Number |
07660119
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Research Institution | OSAKA PREFECTURE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
川崎 東彦 大阪府立大学, 農学部, 教授 (70081578)
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Keywords | ハロ酢酸脱ハロゲン酵素 / デハロゲナーゼ遺伝子 / トランスポソン / バイオリメディエーション / 分解系プラスミド / 挿入配列S1071 / 有機塩素化合物の分解 / dehH2 |
Research Abstract |
ハロ酢酸分解プラスミドpUOl上に見出した新規脱ハロゲン能トランスポソンTn dehH2(8.9kb)は、脱ハロゲン酵素遺伝子dehH2を2つの挿入配列IS 1071(3.2kb)が挟んだ形をしている。transposase遺伝子と思われるORFはIS 1071中に存在しているが、resolvase遺伝子らしきものは認められない。本研究ではこのトランスポソンの転移能を調べた。 1.プラスミドpUOlを保持するE.coliC600およびMoraxella sp.Bを継代培養し、染色体DNAへのTn dehH2の転移の有無をサザンハイブリダイゼーションにより調べたが、転移の痕跡は認められなかった。 2.2つのプラスミドpUOlとRP4を同居させたE.coliC600を、数回培養を繰り返した後、Rif^rE.coliC600と接合伝達を行い、Rif^r, Amp^r(RP4の形質)およびモノヨ-ト酢酸耐性(Tn dehH2の形質)のtransconjugantを約90株得た。これらの株にはRP4とpUOlの融合プラスミドや組み換えプラスミドを認めたが、この融合や組み換えがTn dehH2の転移や組み換え能に依っているのかどうかは現在解析中である。
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