1996 Fiscal Year Annual Research Report
緑膿菌アルカリプロテアーゼのプロセシング,活性化及び分泌に関する分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
07660126
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
森原 和之 東亜大学, 工学部, 教授 (80230142)
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Keywords | 緑膿菌アルカリプロテアーゼ / 分泌遺伝子 / 部位特異的変異 / 活性部位 / Zn結合部位 / Ca結合部位 |
Research Abstract |
1)大腸菌での緑膿菌アルカリプロテアーゼ(PAと略)分泌発現系の構築 PAの分泌に必要な遺伝子群(aprD/E/F)の構築をPCR法を用いて試みたが、結局失敗した。そこでフランスCNRSのDr.Murgierより次の2種類のプラスミドの譲与をうけた。 pJUEK72(8.8Kb); aprD/E/F/A(PA分泌可) pAGS7(7.0Kb); aprD/E/F(PA分泌不可、分泌系のみ) 2)大腸菌でのPA分泌に及ぼす部位特異的変異の影響 平成7年度に、PA遺伝子(pAPE1,1.9Kb)の部位特異的変異を行ない、次の変異遺伝子(1.9Kb)を構築した 活性部位の変異; pAPE1-H176→L, pAPE1-E177→Q Ca結合部位の変異; pAPE1-D356→A, pAPE1-D365→A 上記部位特異的変異の分泌に及ぼす影響を調べる為に、pAGS7+変異PA遺伝子(例えばpAPE1-L176)を用いてE.coli C-600 又はJM109の形質転換を行なった。PA分泌はスキムミルク含有LB寒天培地に菌を接種し、菌周辺部の透明環の有無により判定した。その結果、コントロールとして使用したpJUEK72或いはpAGS7+pAPE1により形質転換した菌株では透明環の生成を認めたが、変異遺伝子によるそれらには見られなかった。培養上清のPAGE及びWestern blottingを行ない、活性部位の変異によりPA(50KDa)より稍分子量の大きい生成物を認めたが、Ca結合部位のそれでは分子量の小さい加水分解物の生成を認めた。現在それらの同定を急いでいる。
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