1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660139
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
尾添 嘉久 島根大学, 生物資源科学部, 助教授 (80112118)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 和男 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (30032577)
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Keywords | γ-アミノ酪酸 / GABA / レセプター / 神経伝達物質 / 昆虫 |
Research Abstract |
昆虫のγ-アミノ酪酸レセプター/クロルイオンチャネル複合体(GABAR)の構造や機能を解明するための実験を行い、下記の結果を得た。 1.Musca domestica(Md)GABARのα様サブユニットタンパク質:Md胸腹部膜タンパク質のジギトニンでの可溶化、diazepam固定化affi-gel 10への吸着、ゲルからの溶出、およびポリエチレングリコールでの濃縮のステップを踏む部分精製法を確立した。〔^3H〕flunitrazepamで光親和性標識された41kDaのタンパク質のシークエンスを行ったが、1次構造情報は得られなかった。再度標識実験を行ったところ、55kDaと28kDaのタンパク質がより強く標識されることが判明したので、これらのシークエンスを継続している。 2.Blattella germanica(Bg)GABARのβ様サブユニットcDNA:Bg幼虫のcDNAライブラリーから、GABARのβサブユニットの膜貫通M1領域からM4領域をコードしていると思われるcDNAをpUC119にクローニングし、657塩基を決定した。さらにN末端およびC末端部分を含む全領域のクローニングとシークエンスを継続している。3.アンタゴニスト結合部位構造の探索:GABARの薬物作用点(アンタゴニスト結合部位)を探索するための分子プローブとして、dioxa-、dithia-、およびdiazadioxaphosphorinanc誘導体やbenzyloxyalkane類の合成を行い、ラット脳とMd頭部のGABARへの親和性を〔^3H〕EBOBを使ったレセプターアッセイによって調べた。その結果、いくつかのリガンドがMd頭部GABARに対する選択性を示したことに基づき、結合部位の静電的および立体的相互作用領域における両レセプター間の構造的相違を推察した。
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