1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660140
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
梶原 忠彦 山口大学, 農学部, 教授 (90035121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 健二 山口大学, 農学部, 助教授 (90199729)
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Keywords | 生理活性物質 / 誘引物質 / フェロモン / 海藻 / 褐藻 / カヤモノリ / ホルモジレン / 配偶子 |
Research Abstract |
海藻の雄性配偶子誘引活性物質は、褐藻類の雌性配偶子から分泌される芳香性の不飽和炭化水素化合物で、雄性配偶子を誘引して受精を有利にする生理活性物質として注目されている。これまで、雌性配偶子分泌物中のマイナ-成分の同定やそのものの誘引活性・種特異性に於ける機能についての研究は極めて重要であるにもかかわらず、雄性配偶子誘引活性が超微量であることや配偶子の成熟誘導が困難であるため、手掛けられていなかった。ここでは、PESIを培養液として継代培養されていたカヤモドキの雌・雄両配偶体を各々成熟誘導し、雌・雄配偶子を各々調製した。特に、雄性配偶子を用いて、雌性配偶体の一部から放出した配偶子の誘引・接合が明確な雌性配偶体を選別し、その雌性配偶子が着床後に、海水に分泌する香気成分を閉環式ヘッドスペース法やジクロロメタンにより抽出し、合成品を併用してキラルHPLCで分析した。その結果、カヤモドキの雌性配偶子から(R,R)-ホルモジレンが分泌されることが分かった。他方、雌性配偶子の分泌成分を同様に比較分析した。また、ヘラヤハズ香気成分から、ムチモの性フェロモン同族体である。cis-3-Butyl-4-vinylcyclopropaneの絶対配置を(+)-(3S,4S)と決定し、新規フェロモンの可能性を示唆するとともにカヤモノリ性フェロモンの多様性について考察した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 梶原 忠彦: "海藻香気成分研究の新展開" FFI Journal. 168. 54-60 (1996)
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[Publications] Tadahiko Kajiwara,Kenji Matsui et al: "Biogeneration of volatile compounds via oxylipins in seaweeds" ACS Symp.Series. 637. 146-166 (1996)
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[Publications] Tadahiko Kajiwara,Kenji Matsui et al: "(+)-(3S,4S)-Butyl-4-vinylcyclopentene in brown algae of the genus Dictyopteris" Phytochemistry. (予定). (1997)
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[Publications] 梶原 忠彦: "21世紀の海藻資源:生態機構と利用の可能性(大野 正夫編著)" 緑書房、東京, 16 (1996)