1995 Fiscal Year Annual Research Report
モノクローナル抗体が認識する乳脂肪球膜タンパク質抗原のcDNAクローニング
Project/Area Number |
07660159
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松田 幹 名古屋大学, 農学部, 教授 (20144131)
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Keywords | 乳脂肪球皮膜タンパク質 / cDNAクローニング / 膜タンパク質抗原 / 乳腺細胞 |
Research Abstract |
今年度は、泌乳期ウシ乳腺cDNAライブラリーの作製と単クローン抗体によるスクリーニングを中心に研究を進めた。泌乳期ウシ(ホルスタイン)乳腺組織から調製した全RNAを用いて、オリゴdTラテックスビーズを担体としてpolyA+RNAを精製した。これを鋳型として逆転写酵素によりcDNAを合成し、λgt11ファージDNAに組み込み、パッケージングにより得られたファージを大腸菌に感染させ乳腺cDNA発現ライブラリーを作製した。 次に、IPTGで発現誘導した後、ファージプラークをPVDF膜に写し取り、ウシ乳脂肪球皮膜に対して作製したマウス単クローン抗体(4D4,3F12,6F11)および酵素標識抗マウスlgG(二次抗体)を用いてイムノスクリーニングを行った。抗体反応陽性プラークを選別し、λファージDNAユニバーサルプライマーを用いてDNA増幅装置(PCR)によりファージDNAに挿入されたcDNAを増幅した。そのPCR産物をアガロース電気泳動により分析し、目的の抗原タンパク質に相応する長さのcDNAが挿入されたクローンを選別した。 各クローンについて、再度ファージプラークのイムノスクリーニングを行い、最終的に18種の陽性ファージクローンを得た。いくつかのクローンについて部分的塩基配列を決定した。その配列に基づいて推定したアミノ酸配列中にMFGMタンパク質抗原のトリプシン分解ペプチドの部分アミノ酸配列を含むクローンが見つかった。このようにして、これまでにMFGMタンパク質をコードすると思われるcDNAが組み込まれた3種のファージクローンを得た。
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