1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
07660168
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
宮本 敬久 九州大学, 農学部, 助手 (70190816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本城 賢一 九州大学, 農学部, 助手 (00264101)
波多野 昌二 九州大学, 農学部, 教授 (30038260)
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Keywords | 大腸菌 / 大腸菌群 / モノクローナル抗体 / 迅速検査 |
Research Abstract |
1. これまでに5回の細胞融合を行い、3種類のモノクローナル抗体(MAb-A, B, C)を得た。これらはいずれも加熱処理菌体を免疫原として得られたものである。生菌菌体抗原、凍結固定菌体抗原で免疫したマウスからは特異モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを得ることはできなかった。このうちでMAb-Cが最も大腸菌に対する特異性が高かった。本抗体は、Enterobacter, Klebsiella, Proteus, Salmonella, Serratiaとは反応しなかった。本抗体はIgG1であり、light chainはk鎖であった。イムノブロッティングの結果、本抗体は、分子量約16,000の蛋白質を認識して結合していると考えられた。 2. 予備実験として過ヨウ素酸酸化法により、MAb-Cをパーオキシダーゼで酵素標識し、これを用いて菌の検出を行った。加熱処理菌体を試料とした場合、約10^8個、および約10^7個の菌体試料からの発光を検出できた。予めMAb-Cをコートした膜に加熱処理菌体をろ集し、反応を行ったところ、10^6個でも発光輝点の検出が可能であった。生菌菌体についても同様の結果が得られた。 3. より特異性の高い抗大腸菌抗体および大腸菌群に特異的な抗体を調製するためRecombinant Phage Antibody Systemによる抗体の作製を行った。まず、大腸菌IFO 3301およびNS変異株の1と4を混合して免疫したマウスの脾臓細胞よりmRNAを調製し、これよりVLおよびVH遺伝子の増幅を行ったところ、これらの遺伝子と思われる340〜350bpのバンドが確認された。これらを精製し、リンカーによる連結に用いたところ750bpのScFv遺伝子が得られた。
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